"匠の技"を持つ消化器内視鏡のスペシャリストが、一般内科全般と消化器内科で地域密着の医療を実践
はじめに、青柳先生が医師を志されたきっかけをお聞かせください。

父が放射線科医で、1958年にこの場所で当院を開業しました。自宅が併設されていたこともあり、幼い頃から医師という職業をとても身近に感じながら育ちました。
そんな環境の影響もありますが、私自身としては“手に職をつけたい”という思いが強かったですね。生涯にわたって磨き続けられる技術を身につけたい──その気持ちが、医師を目指す大きな原動力になったのだと思います。
消化器内科を専門とされたのには、どのような理由があったのでしょうか?
消化器内科を専門としたのは、消化器内視鏡の診療に魅了されたからです。一般的な内科では、エックス線やMRIなどの画像から状況を推測して診断を行いますが、内視鏡は自分の目で直接観察し、その場で診断し、さらに病変の切除など治療まで一貫して行うことができます。
高度な技術が求められる非常に繊細な分野ですが、その分、患者さんの役に立てる実感も大きく、「もっと上達したい」と自然に思えるほどのやりがいを感じました。
貴院を継承されるまでのご経歴を教えてください。
昭和大学医学部(現・昭和医科大学)を卒業後、同大学の第二内科(現・消化器内科)に入局しました。当時は現在のような初期研修制度がなかったため、すぐに富士吉田市立病院へ赴任し、内視鏡検査を含む消化器内科全般の診療に携わりました。
その後、昭和大学病院(現・昭和医科大学病院)の消化器内科に戻り、博士号を取得。以降は、せんぽ東京高輪病院(現・東京高輪病院)、都立荏原病院、東京北医療センターなどで経験を重ね、2018年、当院を継承しました。
主にどのような診療に携わってこられたのですか?
消化器内科が扱う臓器は非常に幅広く、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸といった消化管のほか、肝臓、胆嚢、膵臓なども診療範囲に含まれます。私も当初は消化器全般を広く診療していましたが、キャリアを重ねる中で、肝臓・胆嚢・膵臓の領域を専門的に診るようになりました。
特に力を入れてきたのが、消化器内視鏡の分野です。胃や大腸の検査・治療はもちろん、胆管や膵管の内部を直接確認する内視鏡検査、胆石の除去、胆管・膵管の流れを改善するためのステント留置など、胆膵内視鏡診療にも数多く携わってきました。繊細かつ高度な技術が求められる領域ですが、長年の経験を通じて高度な内視鏡技術を磨くことができたと自負しています。
荏原都立病院では内科医長を、東京北医療センターでは内科部長を務めるなど、要職を歴任されてきた青柳先生が貴院を継承されたのには、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

勤務医の頃から、週に数日という形で父の診療を手伝っていました。もともと、いずれは自分が身につけた診療技術を地域に還元し、地元の皆さんの健康維持に貢献したいという思いが常にありましたので、父の医院を継ぐことは、ごく自然な流れだったと感じています。
開業医としての診療に軸足を移してからも、地域の患者さんと向き合えるやりがいは大きく、日々充実した気持ちで診療にあたっています。
現在も東京北医療センターなどで消化器内視鏡診療に携わっているそうですね。
はい。消化器内視鏡は、私にとって“ライフワーク”です。長年培ってきた技術を次の世代に伝えたいという思いもあり、現在も週1回のペースで東京北医療センターと都立荏原病院に赴き、主に大腸内視鏡検査の支援や後進の指導に携わっています。