患者一人ひとりの尊厳と人生に寄り添った温かく強い病院を目指し、スタッフ一丸で全人的医療を実践
日々の診療で大切にしていることはありますか？
エビデンスに基づいた質の高い医療を提供することを、常に心がけています。ただし、病気そのものを治すことだけが医療の目的ではありません。患者さんの心理や価値観、さらには社会的背景までを含めて総合的に捉えることで、初めて「真の意味での患者さん中心の医療」が実現できると考えています。
そのために、まずは患者さんのお話を丁寧に聴き、分かりやすく説明しながら信頼関係を築くことを大切にしています。そして、医師と患者さんが共通の目的意識を持ち、同じゴールを目指して進んでいけるような診療を心がけています。
中野先生は、総合内科専門医の資格もお持ちだそうですね。
ご高齢の患者さんほど、複数の疾患を抱えておられるケースが多く、「全身を診て治療計画を立てる」という総合内科医としての視点が非常に重要だと感じています。当院に入職してからは、プライマリ・ケア（初期診療）に関する専門研修も受け、プライマリ・ケア認定医として患者さんの心身を総合的にサポートする質の高い包括的医療の実践を目指しています。
お忙しい日々だと思いますが、休日はどのように過ごされていますか？
中学校から大学まで剣道部に所属していましたので、もともとスポーツが好きなんです。今はもっぱらサッカー観戦が趣味で、特に海外で活躍している日本人選手の試合は、休日であれば深夜まで観戦して勝利の瞬間を楽しんでいます。子どもたちもサッカーをしているので、時間が合えば試合の応援にも行きます。チーム一丸となって全力でプレーする姿には、いつも元気や勇気をもらっています。
また、気分転換には近くの筑波山に登ったり、好きな神社仏閣を訪ねたりしています。特に森の中に佇む神社仏閣が好きで、早朝の静けさの中で澄んだ空気を深く吸い込み、そのあとにおいしいものをいただくと、心身ともにリフレッシュできますね。
今後の展望をお聞かせください。
「医療に関わる者は、決して患者さんの上に立たない」。これは、初代院長の時代から約80年にわたり、当院が大切に守り続けてきた理念です。医療を取り巻く環境は年々厳しさを増していますが、そのような状況の中でも、「地域にとって本当に必要とされる病院とは何か」を常に自問自答しながら、前進していきたいと考えています。
そして、医師だけでなくスタッフ全員が同じ理念を共有し、患者さん一人ひとりの尊厳と人生に寄り添いながら、温かく力強い病院であり続けることを目標としています。
さいごに、読者へのメッセージをお願いします。
当院では、地域の皆さんの多様な医療ニーズにお応えできるよう、入院からリハビリテーション、在宅医療まで幅広く対応しています。グループ会社では、特別養護老人ホームや居宅介護事業も運営しており、医療から介護・福祉までを切れ目なく提供できる体制を整えています。
これからも、地域の皆さんにとって身近で頼りにしていただける存在であり続けられるよう、職員一同、誠実な医療と温かな支援に努めてまいります。何かお困りのことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。