対応可能な疾患はすべて診る。検査もできる限り院内で対応し、早期発見・治療を目指す
貴院にはどのような患者さんが来られますか？
年代としてはご高齢の方が多いですが、小さいお子さんからご高齢の方まで幅広く来院されます。疾患としては、頭痛、腹痛、風邪やインフルエンザ、糖尿病や高血圧などの生活習慣病、心臓など循環器に関するもの、胃や腸など消化器に関するもの、皮膚疾患、肩こり、腰痛など、本当にさまざまです。
当院は地域のかかりつけ医として、対応できる疾患についてはすべて診させていただいています。内科・外科と標榜していますが、皮膚科、整形外科、耳鼻科、泌尿器科など、眼科以外の領域はほぼすべて対応していますね。その上で、専門医の診療が必要な場合や緊急性の高い疾患などについては、適切な医療機関をご紹介して、そちらで検査や治療を受けていただけるようにしています。当院は川崎医科大学総合医療センターや附属病院をはじめ多数の医療機関と連携しており、患者さんをご紹介する際も連携先と密に連絡を取り合って、患者さんが安心して治療を受けられるような体制を整えています。
貴院が特に力を入れている分野について教えていただけますか？
患者さんの病気を早期発見・治療できるよう、「検査から診察・治療まで、可能な限り当院で完結できるようにする」ということを重視し、そのための取り組みに力を入れています。患者さんを検査する必要が生じた場合、当院で対応できなければ急性期病院へご紹介することになりますが、日々多くの患者さんが訪れる総合病院や大学病院で検査を受けるとなると時間がかかります。加えて、最寄りの急性期病院は当院から車で30分ほどの距離にあり、患者さんが出向く負担は決して小さくありませんし、移動手段がない患者さんもおられます。ご家族に連れていってもらえるものの、そのためにご家族が仕事を休まなければならないようなケースもあります。
そうした事情から検査が遅れてしまうと、病気を見逃してしまったり、病気の進行を防げなくなるかもしれません。そうならないよう、当院ではCTや超音波などの最新の検査機器を導入しているほか、可能な限り血液や尿の成分を測定する生化学検査も院内で分析可能にするなど検査体制を充実させて、患者さんに来院いただいたその日に検査から診断まで実施できるようにしています。
もちろん、より専門的な検査が必要な場合は適切な医療機関へご紹介することもあります。ですが、患者さんの負担を考慮して、地域でできることは可能な限り地域で対応したいと考えています。慢性疾患や生活習慣病は自覚症状が出ないまま進行するものもあり、予防のためには早期発見が重要です。健康寿命を延ばすという観点からも、患者さんに大きな負担をかけることなく検査を実施したり治療を継続できるようにするのは大切なことだと考えています。
2023年2月からは、上部消化管の内視鏡検査（胃カメラ）を再開されたと伺いました。
はい。当院では鼻から内視鏡を挿入する経鼻内視鏡を採用しており、食道・胃・十二指腸といった上部消化管の粘膜を直接観察し、潰瘍や炎症など病変の有無をていねいに診断しています。胸焼けや腹痛、胃の不快感や食べ物のつかえなど、何か気になる症状がありましたら、まずはご相談だけでも、お気軽にお寄せいただきたいですね。