根底にあるのは純粋にふるさとを思う心。地域医療のニーズを満たし、多くの患者さんの力になりたい
はじめに、先生が医師を志したきっかけを教えてください。
ずいぶん昔の話にはなりますが、持病に苦しむ身内がいたんです。それと、私はもともとこの愛子地区の出身で、近所には糖尿病などの慢性疾患を患っている方も多くいらっしゃいました。そういった方々の姿を間近で見て育ち「自分が医者になれば、周りの人たちを助けてあげられるんじゃないだろうか」そう思ったのがきっかけになりますね。
福島県立医科大学に進み、卒業後は東北大学附属病院の消化器内科に入局しました。大学病院では胃潰瘍や十二指腸潰瘍、膵炎などの消化器疾患のほか、糖尿病などの生活習慣病の診療に数多く携わりました。その後、当院を設立したのが1981年の6月です。
独立開業に至った先生の想いをお聞かせください。
郷土愛とでも言うのでしょうか、私は、自分の生まれ故郷でもあるこの愛子地区が大好きなんです。私という人間は、この土地と人々に育ててもらったのだと思っています。そのふるさとに恩返ししたいという気持ちが一番にありました。
開院以来、当院並びに医療法人共和会としても発展を続けてまいりましたが、これも、愛子地区をはじめとする地元地域の人々に支えられてきたおかげだと思っています。
医院に加えて、介護施設も展開されているとお聞きしました。
そうですね、開業当時は付近に医療機関が少なかったこともあり、患者さんからの相談があれば、私のできる限りどんなことでも対応しておりましたが、もともとご高齢の方の割合が多く、認知症を発症したり、足腰が弱ってしまったりして通院が難しくなるケースが増え、高齢者に向けた総合診療や福祉サービスの必要性を強く感じるようになったんです。
そこで、特別養護老人ホーム、デイケアセンター、介護支援センターなどを地域医療のニーズに応えながら順次開設し、当院を中核とする共和会グループとして高齢者福祉の拡充に努めてまいりました。
現在グループ全体では、計7施設を運営し、ベット数200床、通所数280名、月間外来数1000名まで成長しています。すっかり大家族となったわけですが、職員同士の結束が固いのが自慢ですね。今後もグループ全体で力を合わせて地域医療に貢献していく所存です。