患者の「受診しやすさ、相談しやすさ」を追究し、さまざまな疾患に対応。医師とスタッフ全員が女性であることも強み
どのような患者さんが来院されていますか？
当院は「女性医師による女性のためのクリニック」として婦人科全般を診療していますので、幅広い年代の方が受診されています。20代～50代を中心に、なかには100歳近い患者さんもいらっしゃいます。
主な疾患は、20代ですと月経不順や月経困難症、PMS（月経前症候群）など、月経に関するトラブルを訴える方が多く、30代はそれに加えて子宮筋腫や子宮内膜症などの病気を抱える方も増えますね。40代以降は更年期障害のご相談が多いです。
PMSや月経過多など月経トラブルに対して、ホルモンバランスを整える生活習慣のアドバイスのほか、低用量ピルをはじめとした女性ホルモン薬、漢方薬などを活用し、一人ひとりにあった治療法をご提案しています。
また、不妊治療専門クリニックでの診療経験を活かして、不妊・不育のご相談にも対応しています。当院では人工授精や体外受精は行っておりませんが、タイミング療法に特化しているのが特長で、スクリーニング検査をしっかり行い、排卵日と排卵時間を正確に予測したうえでタイミングを指導しています。このタイミング療法は、男女の産み分けにも有効で、第2子以降の妊娠での男女の産み分け相談にも応じています。もちろん100％ではありませんが、サプリメントや男女産み分けゼリー(自費診療)を活用しながら産み分け率の上昇を目指します。
不妊のご相談はやはり30代が多いですが、最近は20代の方もたくさんお見えになりますね。患者さんは、年齢にかかわらず「妊娠できるのかな」と不安な気持ちを抱えて来院されますので、患者さん一人ひとりの体と心に寄り添いながら、丁寧に治療を進めるように努めています。
クリニックとしては珍しく新型出生前診断を行っているとお聞きしました。
※1 新型出生前診断（NIPT）･･･妊娠10週以降に採血した血液から、ダウン症など胎児の染色体異常を調べることができる検査。
「ミレーナ」を活用した治療にも注力されているそうですね。
ミレーナは、子宮内にホルモン剤を含有する小さな器具を装着する治療法で、子宮内膜症（腺筋症）に伴う過多月経や子宮筋腫、避妊にお悩みの方におすすめしています。局所（子宮）にホルモン剤が働くので、全身への影響が非常に少ないことが特長です。また、個人差はありますが、一度挿入すれば最長5年間ほど交換不要で、月経困難症や過多月経と診断された場合には保険適用となります。女性ホルモン剤の内服と比較して経済的な負担が軽くなるのもメリットだと思います。
当院での挿入実績は延べ700件（2024年3月時点）超えており、医師を対象にした挿入のハウツー講演も定期的に実施しています。「興味はあるけど挿入するのは不安」と躊躇される方もいらっしゃるかもしれませんが、この実績を信頼して任せていただけたら嬉しいですね。
