父の背中を追って医師の道へ。大学病院や基幹病院で耳鼻咽喉科領域の幅広い疾患治療に研鑽を積む
先生が医師を志したきっかけを教えてください。
父がこの「半田耳鼻咽喉科医院」を開業しており、医療が身近にある環境で育ちました。私がまだ3歳くらいの頃に、ピンセットや脱脂綿を使って治療のまねごとをして遊んでいたそうです(笑)。青春時代に進路についてまったく悩まなかったわけではありませんが、それでも、地域の患者さんのために尽くす父の姿を毎日見ていましたので、ごく自然に「できれば父と同じような道を歩みたい」と思えるようになっていましたね。
医院の継承のため、こちらの副院長に就かれるまでのご経歴をお聞かせください。
1985年に川崎医科大学を卒業後、同大学付属病院の耳鼻咽喉科に籍を置き、アレルギー性鼻炎や中耳炎など耳鼻科の一般的な疾患から、中耳や鼻、扁桃腺などの手術治療まで幅広く携わってきました。学生時代には細胞や組織を顕微鏡などで観察して病理診断を下すことを専門にする病理医にも魅力を感じ、進路については少し迷う時期もあったのですが、最終的には父と同じ耳鼻咽喉科医の道を選びました。
1994年に地元に戻り、広島大学附属病院の耳鼻咽喉科に入局、同附属病院や呉共済病院など関連病院に勤務しました。ここでも耳鼻咽喉科領域の幅広い疾患を診てきましたが、頭頚部の腫瘍など重篤な疾患の手術に携わることも多く、研鑽を重ねてまいりました。県立安芸津病院と中電病院では耳鼻咽喉科の部長、呉共済病院では医長をそれぞれ務めたあと、2004年以降はこの半田耳鼻咽喉科医院にて、父とともに「地域に根ざした医療」を実践しています。
貴院にはどのような患者さんが来院されますか?
当院は耳鼻咽喉科ですので、乳幼児からご高齢の方まで幅広い世代の患者さんが来院されます。
主訴もさまざまですが、お子さんですと風邪をはじめとする感染症や中耳炎、働き盛り世代ですと、花粉症などのアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、めまい、耳鳴りの症状で来院される方が多いですね。高齢の方になると「耳が聞こえづらい」と相談に見える患者さんも多く来院されています。