生活習慣病は「無理なく続けられる治療」を重視。消化器内科では患者に負担の少ない胃・大腸内視鏡診療でがんの早期発見・早期治療に尽力
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?

地域の高齢化が進んでいることに加え、当院も開業から67年が経ちますので、ご高齢の患者さんが多いですね。主訴としては、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病の患者さんが大きな割合を占めています。
そのほか、発熱や腹痛、インフルエンザなどの急性疾患の方、胃カメラ・大腸カメラ検査を受けに来られる方、健康診断や予防接種を目的とした来院も多く見られます。また、在宅診療を必要とする患者さんも少なくなく、幅広いニーズに応じた診療を行っています。
貴院の特長としては、地域のかかりつけ医として、幅広い診療に対応されている点でしょうか?
はい、その通りです。特にご高齢の方は複数の疾患を抱えているケースも多く、総合的に診療できる体制が欠かせません。私が専門とする消化器疾患については、内視鏡検査を含めた専門的な診療を行いながら、急性疾患・慢性疾患・認知症まで幅広く診ています。
また、「どの診療科を受診すればよいかわからない」という患者さんに対しては、適切な医療機関へつなぐ“医療の窓口”としての役割も大切にしています。
具体的に、患者数が多い生活習慣病の診療について、青柳先生が心がけていることを教えてください。
糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病は、“治療を継続すること”が重要です。たとえば糖尿病は、血糖コントロールが乱れると深刻な合併症につながることがあります。しかしだからといって、ご高齢の方にまで過度に厳密な管理を求めるのが必ずしも良いとは思っていません。
薬の服用や適度な運動は継続してほしい一方で、食事を必要以上に制限してしまうと、生きがいや楽しみまで奪ってしまう可能性があります。高血圧や脂質異常症についても同様で、「甘い物や脂の多い物は控えめに」といった基本的な指導は行いますが、極端な我慢を強いるのではなく、無理なく続けられる範囲でコントロールしていくのが私の方針です。
治療を長く続けてもらえることこそが、生活習慣病の改善につながると考えており、治療の目標や生活背景、ご本人の価値観をしっかり伺いながら、患者さん一人ひとりに合わせて無理のない治療計画を組み立てるよう心がけています。
青柳先生のご専門である消化器内視鏡について、どのような診療が受けられるのかお聞かせください。

胃カメラ・大腸カメラのどちらにも対応しており、患者さんの負担をできる限り軽減した検査を提供することを大切にしています。
まず胃カメラについてですが、経口にも対応していますが、当院では主に経鼻カメラで実施しています。近年は経鼻カメラの性能が大きく向上しており、画質もクリアなうえスコープの径が極細ですので、「思ったより楽に受けられた」とおっしゃる方が多いですね。ご希望があれば鎮静剤の使用も可能ですが、胃カメラに限っては、ほとんどの患者さんが鎮静剤なしで問題なく検査を受けられています。「つらくなかった」「あっという間に終わった」といった声も多く、負担の少ない検査を実現できていると感じています。
大腸カメラでは、どのような工夫をされていますか?
帝王切開や虫垂炎(盲腸)の手術歴がある方、腸の形状や体型の特徴がある方、緊張しやすい方などは、どうしても苦痛を感じやすい傾向があります。そうした場合には鎮静剤がとても有効ですので、患者さんのご希望を伺いながら、必要に応じてこちらからも使用をお勧めしています。
また、大学病院や地域の中核病院で多くの難症例に携わってきた経験から、患者さん一人ひとりの腸の形、可動性、体格に合わせてスコープを進める“痛みの少ない内視鏡操作”を習得してきました。無理な力をかけず、腸のカーブを読みながら丁寧に進めることで、苦痛をかなり軽減することができます。これまでに「大腸カメラがつらかった」という経験を持つ方にも、ぜひ一度当院の検査を受けていただきたいと思っています。
大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合、その場で切除も可能ですか?
はい、当院で安全に対応できる大きさや形状のポリープであれば、あらかじめ患者さんのご同意をいただいたうえで、その場で切除を行っています。一方で、サイズが大きい場合や形状・位置などから出血や穿孔のリスクが高いと判断される場合には、連携している病院へご紹介し、より専門的な体制で治療を受けていただくようにしていますので、ご安心いただければと思います。
大腸がんは、早期の段階ではほとんど自覚症状がなく、大腸カメラでなければ見つからないことも少なくありません。便通の変化や血便など気になる症状がある方はもちろん、40歳以上の方には、将来の大腸がん予防の意味でも、一度は大腸内視鏡検査を受けていただくことをお勧めしています。早期の段階でポリープやがんを見つけて適切に治療することが、健康寿命を延ばすことにつながると考えています。
各種がん検診や健康診断にも対応されているそうですが、貴院の検査体制を教えてください。
血液検査やレントゲン検査、超音波検査など、初期診療や健康診断に必要な検査機器は一通り揃えています。私の専門の消化器内視鏡については、新しいタイプの高性能の機種を導入して、胃がん検診、大腸がん検診も行っています。さらに、血液検査による胃がんハイリスク検診や肺がん検診も行っていますので、いつでもお問い合わせください。
