内科全般、高齢者医療でも研鑽を積んだベテラン外科・消化器外科医が、困ったときに安心して頼れる“医の砦”として、地域医療を支え続ける
はじめに、金光先生が医師を志したきっかけをお聞かせください。

内科医であった父の影響が大きかったと思います。患者さんのために懸命に向き合い、感謝され、慕われている父の姿を間近で見て育つ中で、医師という仕事はやりがいのある職業だと感じるようになりました。
私自身も、いつか父のように患者さんから信頼される医師になりたいという思いを抱きながら、これまで研鑽を重ねてきました。
大学病院で外科医として長く研鑽を積んでこられたそうですが、開業されるまでのご経歴を教えてください。
東邦大学医学部を卒業後、同大学の大森病院(現・東邦大学医療センター大森病院)の第二外科(当時)に入局しました。胃や大腸といった消化器外科を中心に、乳腺外科や甲状腺外科の診療にも携わり、幅広い外科領域で経験を積んできました。胆石や虫垂炎などの良性疾患も担当しましたが、臨床の中心となっていたのは、胃がん・大腸がん・肝臓がん・膵臓がんといった消化器がんの診療です。検査や診断から手術、さらには術後の全身管理に至るまで、一連の治療を一貫して担ってきました。
外科医として12年間、「自分が失敗すれば患者さんが命を落とすかもしれない」という極限の緊張感の中で診療に向き合ってきたことで、“患者さんの命を救うことが医師の正義”だという医師の真髄を学び取ることができたと実感しています。
その後、扇大橋病院の副院長に就かれたそうですね。
はい。扇大橋病院は、内科医である父が開設した療養型病床群の病院で、地域医療を支える療養型病床を有する医療機関です。副院長として、ご高齢の入院患者さんの診療にあたっていました。診療の中心となっていたのは、脳卒中や認知症、心疾患などの慢性期疾患です。高血圧や糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病といった慢性疾患を複数併せ持つ患者さんも多く、内科全般にわたる幅広い診療経験を積むことができました。
また、病院の性質上、終末期医療に関わる機会も多く、治療だけでなく、介護の重要性や「尊厳ある最期とは何か」という問いに向き合う日々でもありました。慢性疾患の管理から終末期医療まで、患者さんの人生に寄り添う医療を実践できたことは、医師として貴重な経験だったと感じています。
地域密着病院で要職を担っておられた金光先生が、ご自身のクリニックを開業されたのには、何かきっかけがあったのでしょうか?
やはり、父の影響が大きいと思います。患者さん一人ひとりに親身に向き合い、寄り添う医療を大切にする姿勢が、自然と私の中にも根付いていたのだと思います。
大学病院では、患者さんと関わるのは集中的な治療が必要な「急性期」が中心で、長い時間をかけて深くコミュニケーションを取る機会は限られています。一人の医師として、生涯にわたって患者さんの健康を支え続けたいという思いが満たされず、どこか物足りなさを感じていました。大学病院で培ってきた高度な医療を、より患者さんに身近な開業医という立場で提供したいと考え、2004年に当院を開業しました。


開業から20年を越えましたが、当初と診療内容に変更はありますか?
診療の軸となる部分については、開業当初から大きな変更はありません。私が外科および胃カメラ検査を含む内科・消化器疾患全般を担当し、妻が整形外科と小児整形外科を診療する体制で、地域のさまざまな医療ニーズに応えてきました。私たちが目指してきたのは、地域の皆さんにとっての「医の砦」とも言える存在です。「困ったときに頼れる」「実際に頼ってみて安心できた」——そう感じていただける医療を提供することを、何より大切にしてきました。
“かかりつけ医”として非常に多くの患者さんに頼っていただいている現在の状況は、医師としてこれ以上ない喜びであり、長年にわたって積み重ねてきた診療が、地域の信頼につながっていることを実感しています。