地域に根ざす“かかりつけ医”をめざして開業
はじめに、先生が医師を志したきっかけと、消化器内科を専攻した理由をお聞かせください。
実は、私は、医師免許の他に薬剤師の免許も持っています。というのも学生時代、最初は薬学部に通っていたからなんですが、、、。私が薬の勉強をしていると聞きつけた近所のおじいちゃん、おばあちゃんが、病院でもらった薬を持ってきては、「この薬は何じゃね?」と私のところに聞きに来られる。まだ20歳そこそこの学生でしたから、一生懸命調べて質問に答えているうちに、ふと気づいたんです。「薬剤師は薬を揃えるのが仕事。薬の良し悪しは評価できても、患者さんに合わせて適切な薬を処方するのは医師だ」と。だんだん医師の仕事のほうに興味を覚え、親や周りのすすめもあって医師の道に進むことを決めました。
消化器内科を専攻したのは、正直に言うと、内視鏡を駆使して胃や大腸の検査・処置をする先輩医師の姿がとても格好良かったから(笑)。それに、消化器内視鏡の手技は奥が深く、機器の技術の進歩とともに学ぶことが多い点にも魅力を感じました。
開業までの経緯を教えてください。
福岡大学医学部を卒業後、故郷の広島県に戻り、広島大学病院の消化器第一内科に入局しました。開業までの約18年間、大学病院やその関連病院で、腹痛など日常的に起こる疾患から重篤な病気まで幅広く消化器内科領域の診療に携わってきました。その中でも特に、胃・大腸がんなど消化器がんの早期発見、早期治療のための内視鏡検査・治療には、研鑽を積んできました。
働くスタイルとして、大学病院での勤務は私の性分に合っていたのですが、一方で「患者さんをもっと身近で診たい」という想いもあり、地域に根ざす“かかりつけ医”の役割を担うべく、2005年、「山下内科・消化器科クリニック」を開業しました。
このあたりは、豊かな自然に囲まれた場所ですね。
広島市内といっても少し離れると、こんな感じで豊かな自然が広がっています。当院の周りには新旧の住宅地が広がり、商業施設や学校、大きな病院などもあって生活するのにも便利ですが、山が近く、四季折々の自然も感じられます。
この地域を気に入って住まわれている患者さんが通いやすいということも大切ですから、最寄り駅から徒歩圏内の場所を選びましたが、バス停も徒歩2分と近く、駐車場も確保できているので、ご高齢の方や小さなお子さん連れの方も受診しやすいのではないかと思っています。