それぞれの専門性を活かし、夫婦二人三脚で循環器内科、内科、小児科を幅広く診療する地域密着のクリニックを運営
はじめに、医師を志したきっかけをお聞かせください。

【淳一院長】「病に苦しむ人の役に立ちたい」という思いが、医師を志した原点です。父が消化器内科医として開業しており、幼い頃から医療が身近な環境で育ちました。その影響もあって、やりがいのある職業として医師になるという志が徐々に固まっていきました。
【暁美副院長】私の父も糖尿病内科を専門とする内科医でした。診療に向き合う父の姿を日常的に見て育ったこともあり、物心がついた頃には自然と「自分も医師になるものだ」と思うようになっていました。
淳一先生は循環器専門医で、暁美先生は内科・呼吸器を専門に研鑽を積んでこられたそうですが、この分野を専攻された理由を教えてください。
【淳一院長】今となっては大昔の思い出ですが、医学生時代に循環器内科と心臓外科で臨床実習を経験したことが循環器疾患を専門に学ぶきっかけになりました。
それは切迫した状態で循環器内科病棟に搬送された患者様が、緊急の心臓カテーテル治療によって劇的に回復される姿に衝撃を受けたのです。夏休みを挟みながら1カ月ほど循環器疾患系の実習に参加していましたので、休み前の深夜に心肺蘇生が行われたのちに循環器内科医から心臓外科医にバトンタッチされた患者様の緊急手術の見学の機会も得られました。休み明けにはその患者様が自分の足で歩いて退院していく光景も間近で見ることができました。瀕死の状態から回復へと導く医療技術に深い興味を抱き、同時に大きなやりがいを感じたことが、循環器医を志すきっかけになりました。
【暁美副院長】もともと内科医を志していましたが、その中で呼吸器内科を専門に選んだのは、「呼吸」という命の始まりと終わりに関わる分野であることに魅力を感じたからです。呼吸器内科は、急性期から慢性期まで幅広い症状や疾患に対応する領域であり、患者様の生活に直結する大切な診療科です。仕事をし始めてからも、その奥深さとやりがいの大きさは、まさに当初のイメージ通りでした。
開業されるまでの、ご経歴を教えてください。
【淳一院長】埼玉医科大学を卒業後、同大学附属病院の循環器内科に入局し、10年ほど狭心症や心筋梗塞、心不全、不整脈など重症患者を中心にオールラウンドに診療していました。その後は循環器疾患の中でも不整脈疾患に特化した診療に取り組み、2年4カ月間ほどカナダのトロント総合病院の循環器内科で、不整脈に関する臨床研究にも携わっていました。
2004年に大田原市内に最初の医院として「くろばね齋藤醫院」を開業されたそうですが、どのような経緯だったのでしょうか?
【淳一先生】帰国後は埼玉医科大学附属病院の循環器内科で診療を行う一方、医学部講師として同大学大学院や同大学附属川越医療センターで後進らへの診療指導にも携わっていました。そうした中で、「これまで培ってきた高度医療の知識や経験を地域に還元したい」という思いが強くなり、父がかつて開業していた場所にて、2004年に「くろばね齋藤醫院」を開業しました。その後は約10年間にわたり開業医として働きつつ埼玉県の上尾中央総合病院で循環器内科診療顧問も務め、更に多くの症例を経験する機会をいただきました。
暁美先生のご経歴についても教えてください。

【暁美副院長】私も埼玉医科大学の出身です。同大学附属病院の呼吸器内科に入局し肺癌、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎等呼吸器疾患の診療に携わりました。気管支鏡検査での病理診断・クリーンルームでの呼吸管理等の大学病院レベルでなくては出来ない高度な医療と向き合えた時間は私の医者人生の中で掛け替えのない大切な時であり今ある自分の礎になっていると思います。この間に夫と出会い子供を授かりました。
その後は夫の転勤や留学に合わせ非常勤医、開業医と勤務形態を変え、市中病院や地域のクリニックで内科全般と小児科を幅広く診療してきました。
1997年埼玉県東松山市で「暁クリニック」を開業し、院長として約7年間、地域医療に携わっていましたが2004年には夫と共に「くろばね齋藤醫院」を開業するため、この「暁クリニック」を閉院し大田原市黒羽に転居しました。
2014年に第二診療所として「さいとうハート&キッズクリニック」を開業されたそうですが、現在、どのような体制で診療されているのでしょうか?
【暁美副院長】「くろばね齋藤醫院」は私が院長、夫が副院長です。「さいとうハート&キッズクリニック」は夫が院長で循環器疾患を中心に一般内科も診療しています。私は副院長として小児科と内科全般を幅広く担当しています。基本的には2つの医院を交代で勤務しながら運営していますが、近年は黒羽地域の過疎化が進んでいることもあり、「さいとうハート&キッズクリニック」で2人そろって診療にあたる日が増えました。

