総合病院では予約制の検査を当院では迅速に行い、病気の早期発見に尽力。心疾患、睡眠時無呼吸症候群、生活習慣病の専門診療に加え、小児科では発達の相談にも対応
「さいとうハート&キッズクリニック」について伺います。現在、どのような患者様が多く受診されていますか?
【淳一院長】私が担当している患者様は、50~60代のミドル・シニア世代が中心です。主な診療内容は生活習慣病で、高血圧症や脂質異常症、糖尿病の治療や管理が多くを占めています。それに加えて、専門である不整脈や心不全、狭心症といった心臓疾患の患者様も年々増えています。更に開業当初より睡眠時無呼吸症候群の診断や治療にも注力しており、最近では20代や30代といった比較的若い世代からのご相談も増えてきました。
【暁美副院長】私は「暁クリニック」の時代から開業医として経験を積んできましたので、当院でも新生児から高齢の患者様まで世代を問わず診察させて頂いています。呼吸器疾患はもちろんですが風邪や発熱、腹痛といった日常の疾患、生活習慣病、健診や予防接種での受診も増えてきています。
具体的にどのような診療が受けられるのか、まずは淳一先生が専門とされている循環器疾患から教えてください。

【淳一院長】当院の循環器診療の特長は、総合病院では予約制のために複数回の受診を強いられる検査が迅速に受けられることです。問診で心臓疾患の可能性が考えられる場合、その日のうちに血液検査や心電図、胸部レントゲン検査は勿論のこと、速やかに心臓超音波検査を行い緊急性を要する心疾患の有無を確認します。
さらに、狭心症や不整脈が疑われる場合には、24時間ホルター心電図を装着していただき、翌日の再来院時には結果を踏まえた診断を説明できる体制を整えています。加えて運動負荷心電図検査を用い、通常の検査では診断困難な潜在性心疾病の診断と治療にも努めています。
緊急性のある心疾患を否定したのちに、大きな病院だと数日の通院を強いられる検査が、貴院だと即日もしくは翌日には診断がつくのですね。
【淳一院長】その通りです。一連の心疾患のスクリーニング検査は40〜50分間で終わりますから、多くの場合は当日の診断が可能です。24時間ホルター心電図を行った場合でも、翌日にご来院いただければ結果をご説明できます。万が一、緊急性が高いと判断した際には、速やかに連携している循環器専門病院へご紹介し、必要な手術や集中的な治療を受けていただきます。治療を終えられた後は再び当院で経過を見守り、長期的な管理や生活指導までしっかりサポートしています。
検査体制について、心臓疾患以外についても教えてください。
【淳一院長】高血圧症・糖尿病・脂質異常症といった生活習慣病は、日ごろのコントロール不良が続くと重大な合併症を生じます。その代表疾患が不安定狭心症や心筋梗塞そして脳梗塞などの命に関わる疾患です。そうしたリスクを早い段階で見極め、重症化を防ぐことも私たち開業医の重要な役割と考えています。
当院では、慢性閉塞性動脈硬化症といった血管の詰まりや硬さ(動脈硬化の程度)を調べるABI(足関節上腕血圧比)検査を気軽に受けることができます。生活習慣病の中でも糖尿病の管理は困難を極めます。単なる薬物治療だけではそのコントロールが困難なことが多いです。個々の病態に応じた食事・運動療法の対応が必要です。糖尿病による重大な合併症としての心筋梗塞や脳梗塞以外に糖尿病性腎症があります。日頃の血糖値のコントロール不良の結果として糖尿病性腎症を併発し、それが重篤化すれば慢性腎臓病(慢性腎不全)へと移行し慢性人工透析が必要となる患者様が少なくありません。
我が国も高齢化現象に伴い、慢性人工透析を必要とする患者様の年齢層にも変化が見られます。2024年度の日本透析学会の報告によれば、慢性人工透析を必要とする患者は年間35万人であり、その大半が70歳以上の老人であり、その原因疾患が糖尿病性腎症です。そのような現状を防ぐためには、日頃の糖尿病のコントロールが重要となってきます。
そのためには糖尿病と診断された40歳~60歳代の患者様に対して、測定された血糖値とヘモグロビンA1C(HbA1C)値の臨床的意味を説明することが重要と考えています。こうした検査結果の説明と指導を通じて糖尿病の治療を適切な方向へとつなげることで、将来的な心脳血管疾患および慢性腎臓病の予防にも力を注いでいます。
暁美先生が担当されている小児科や内科について、どのような診療が受けられますか?

【暁美副院長】前にお話しした呼吸器疾患に加え風邪症状や発熱、発疹といった日常よくある疾患から、アトピー性皮膚炎や気管支喘息などのアレルギー疾患、乳幼児健診や就職時健診等にも幅広く対応しています。お子さんの発達や気になる行動、心身の変化や不調等も診ていますので、不安を感じている方は、気軽にご相談頂き私が必要と判断した時にはより専門的な医療機関への受診を勧めていきます。
また、夫が専門的に取り組んでいる睡眠時無呼吸症候群の診療をサポートし、診断から治療までスムーズに進むように連携しています。
注力している睡眠時無呼吸症候群について、診療の流れを教えてください。
【淳一院長】睡眠時無呼吸症候群を心配し来院される患者様の訴えの多くは、家人や知人に就眠中のいびきや無呼吸を指摘されたことです。加えて日中の眠気や起床後の倦怠感を訴えます。中高年となり肥満を有し、就眠中にいびきをかく多くの方々には睡眠時無呼吸があると思われます。しかしそれが病的な睡眠時無呼吸症候群か否かの判定には、就眠中の無呼吸検査(終夜睡眠ポリグラフィー)を要します。当院では患者様が終夜睡眠ポリグラフィーを希望するなら、当日に検査を施行し翌日にはその結果をご報告できます。その結果、病的睡眠時無呼吸症候群と診断されれば、速やかに治療に移ります。
治療の中心となるのはCPAP(シーパップ)療法です。睡眠中にCPAP器を装着することにより、睡眠時無呼吸の原因となる咽頭喉頭部の閉塞を防ぐ方法です。これにより睡眠中の無呼吸が改善され、日中の眠気や倦怠感が改善されます。しかし睡眠時無呼吸症候群の問題点はこれだけではありません。本疾患を放置すると高血圧症に移行するだけではなく、心筋梗塞や脳梗塞を高率に合併する事が1990年初期より報告されています。また高度な肥満は古くより突然死との関連が報告されており、それに本疾患が加わることで致死的不整脈の更なる誘発が懸念されています。当然のことですが肥満に伴い各種生活習慣病の合併があり得ますので、現代人にとっては決して珍しい病気ではありません。