更新日: 2025-05-19

基本情報

名称:
渡辺歯科医院
診療科目:
歯科, 歯科口腔外科, 小児歯科, 矯正歯科
住所:
〒 320-0056
栃木県宇都宮市戸祭2-9-31

電話番号028-622-3781電話
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JR宇都宮駅から車で約20分、和尚塚通りにある「渡辺歯科医院」は、周辺地域の住民が2世代、3世代で通う地域密着型のクリニック。院長の渡辺武夫先生は総合医療機関で研鑽を重ねた後、生まれ育った地で地域医療に貢献したいとの想いから1978年に開業。歯科医師が不足していた地域で本院と分院を運営し、40年以上にわたり住民の頼れるドクターとして厚い信頼を寄せられている。
同院では、虫歯や歯周病、歯科矯正といった歯科疾患だけでなく、「健康の入り口は口から」という理念のもと、全身の状態や病気にも目を配りながら診療を行っている。「患者さんの立場に立って診療し、治療や口腔ケアを通して健康をサポートしたい」と語る渡辺院長に、同院の診療内容や患者への想いについて伺った。

全身を診る歯科診療を学び、高度医療機関で研鑽を積む。地域の医師不足に貢献すべく、生まれ育った地で開業

はじめに、先生が医師を志したきっかけをお聞かせください。

渡辺 武夫先生の写真

中学生のとき、大病を患って1カ月ほど入院したことがありました。そのときの主治医の先生が、親身になって接してくれて、何かと励ましてもらいました。不安な気持ちでいっぱいだった私にとって、その存在はとても心強く、「自分もいつか、こんなふうに人の支えになれる医師になりたい」と思うようになりました。
また、小学生の頃に読んだ野口英世の伝記にも強く心を動かされました。困難な時代にあっても努力を重ね、医師として世界に貢献した姿に感銘を受けたのを今でもよく覚えています。
 
そうした原体験もあって、東北大学歯学部に進学しました。入学後、同大学の理念である「歯学も医学の一分野であり、人々の健康に資する重要な医療である」という教えのもと、医学と歯学を隔てることなく幅広い教育を受けるなかで、東北大学歯学部の教育理念「考える歯科医師であれ」の基礎を築きました。

開業されるまでのご経歴について教えてください。

大学卒業後は、国立栃木病院(現・栃木医療センター)に勤務しながら、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)歯学部歯科保存学講座や、獨協医科大学の口腔外科での研修を重ねました。
 
診療では、歯科の二大疾患といわれるう蝕(虫歯)や歯周病などの歯科疾患をはじめ、親知らずの抜歯や顎関節症といった口腔外科領域の治療まで幅広く携わりました。また、外来診療だけでなく入院患者さんの診療も行いました。口腔の領域にも、舌や歯ぐきなどにできる良性腫瘍や口腔がん、糖尿病や心筋梗塞といった病気のリスクを高める歯周病などの重篤な疾患があります。耳鼻咽喉科や内科など他科と連携をとりながら、多様な症例に携わり研鑽を重ねました。

歯科といっても歯や口腔内だけでなく、全身の疾患にも関わるのですね。

私が学んだ東北大学歯学部には、「一口腔単位」という考え方があります。これは、問題のある歯を単体で診るのではなく、口腔全体をひとつの単位と考え、ひいては患者さんの全身を広く診るという歯科診療のあり方を表す言葉です。
歯周病の例からもわかるように、お口の健康は全身の健康に大きく関わっており、歯科医はただ「歯を治療すればそれでいい」というわけではありません。歯学部では、基本的な一般医学についても学びますし、私も「歯を診るのではなく人を診る」という姿勢を今に至るまでずっと大切にしています。

そして1978年に「渡辺歯科医院」を開業されました。どのような想いから開業を決心されたのでしょうか?

大きな病院での勤務は忙しくもやりがいのある日々でしたが、設備面などで自分の思い通りにいかないこともあり、徐々に自分が理想とする医療に邁進したい気持ちが強くなりました。加えて、当時は地域医療を担う歯科医師がまだまだ足りていませんでしたので、生まれ育ったこの地で開業し、地域の方々のお役に立ちたいと思い開業を決めました。
 
また、1981年には、高根沢町の宝積寺駅からほど近い場所に分院「渡辺歯科宝積寺診療所」を開設しました。この地域も当時は無歯科医村に近い医師不足で、地元の議会などから要望を受けて開設に至った経緯があります。現在は宇都宮本院と宝積寺診療所の両院合わせて4名の歯科医師が常駐し、連携をとりながら診療にあたっています。多くの有能なスタッフとともに患者様のご要望にお応えできる診療体制を整えております。

渡辺歯科医院の外観の写真
スロープや車寄せを設け、バリアフリー設計で患者が快適に過ごせるように改築された本院
渡辺歯科医院の院内の写真
清潔に整えられた診察室。広い空間をゆるく仕切って、明るく開放感のあるスペースになっている