地域のかかりつけ医として患者さんの幅広い疾患に対応。的確なアドバイスを提供し共に回復を目指す
日々の診察で心がけていることを教えてください。
病状を注意深く観察し、できるだけ見逃しがない精度の高い診療を行うことと、不確実な場合や経過観察が必要な場合などでも、はっきり患者さんに伝えることを大切にしています。
くわえて重視しているのは、治療に際して患者さん本人にご協力いただくことです。病気は医療や薬の力だけで治せるものもあれば、生活習慣病のようにご自身の努力が必要な疾患もあります。
生活習慣病の治療では、薬物療法とともに、規則正しい食生活や適度な運動などの生活習慣の改善が欠かせませんが、患者さんご自身が十分理解し、納得した上で続けていくことが重要になりますので、そのお手伝いをさせていただくと考えております。そのため当クリニックでは、検査で出た数値をご一緒に確認してもらい、「今はどういう状態で、それを改善するためにどういった治療が必要なのか」「生活習慣で気を付けなければならないことは何なのか」などをわかりやすくお伝えすることで、患者さんご自身が納得して、そして積極的に治療に取り組んでいただけるように努めています。
これまでの医師人生において、印象に残っているエピソードをお話しいただけますか。
研修医の頃、入院担当中の患者さんの容態が急に悪化して数日で亡くなってしまったことがありました。私はまだ医師になりたて数ヶ月目のことで、医師としてできることはあまり無かったのですが、病院に寝泊まりしてできるだけその患者さんに付き添っていました。
亡くなられた後に、高校生の娘さんから「先生、がんばってくれてありがとう」と感謝の言葉をいただけたことがとても印象に残っています。結果として報われなくても、患者さんに寄り添う姿勢というのは伝わるのものなんだなと実感した瞬間でした。
ほかにも、検査で早期がんを発見したり、難しい治療がうまくいったりなどで患者さんが喜んでくださることは、医師としてのやりがいに繋がっています。もともと医師を志した理由が「人を助けて喜んでもらいたい」という想いでしたので、患者さんの笑顔を見ていると、やはり私もうれしくなります。
お忙しい毎日のなかで、どのように気分転換されていますか。
昔から読書が好きで、特に歴史小説とサイエンスフィクションを好んで読んでいます。一番好きな作家は塩野七生先生で、著書はすべて読破しています。昔の大河ドラマもよく観ています。映画館やDVDでアクション映画を観るのも楽しいですね。気持ちがスカッとしてリフレッシュに最適です。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
胃がん、大腸がん、食道がんは恐い病気ですが、医療の進歩により早期に発見すれば内視鏡治療や手術などで治癒できるがんになっています。「多くの方に内視鏡検査を受けていただき、それらの消化官がんで亡くなる方を一人でも多く減らしたい」という信念で、これからも患者さんの苦痛を軽減した楽に受けられる内視鏡検査の提供に尽力してまいります。
また、地域の内科かかりつけ医としても、「より多くの患者さんと関わり、安心して受けられる医療、安全な医療、丁寧な診療と説明」をモットーに、いつまでも健やかにお過しいただけるようお手伝いさせていただきます。身体に関するお悩みや困りごとがありましたら、どうぞご相談ください。