勤務医時代にオールラウンドな診療経験を積んだ2人の内科医。親子で地域の医療を献身的に支える
歴史あるクリニックとお聞きしました。吉沢クリニックはいつ頃、開院されたのでしょうか。
【洋景院長】もともと、当院の近くに私の父が開院した精神科の病院があったのですが、近くに内科診療ができる場所を作ろうということで、1982年に「吉沢クリニック」を開院しました。風邪や頭痛、腹痛、高血圧・糖尿病といった生活習慣病などの内科疾患全般から、外傷、腰痛、関節痛などの整形外科領域、湿疹、アトピー性皮膚炎などの皮膚科領域まで、地域のかかりつけ医として幅広く診療しています。
おふたりが医師を志したきっかけと経歴を教えてください。
【洋景院長】開業医として働く父の姿をずっと見てきましたので、いつのまにか跡継ぎとしての意識が芽生えていました。医師の道を選んだのはごく自然な流れでしたね。
東京慈恵会医科大学を卒業後、同大学附属病院の内科に入局しました。当時の東京慈恵会医科大学附属病院は「専門を作らずに何でも診る」という方針でしたし、その後、勤務した聖マリアンナ医科大学病院の第一内科も、脳外科など内科以外のさまざまな分野からドクターが集まる科でしたので、専門分野の垣根を超え協力しながら、いろいろな疾患を診る機会に恵まれました。
若い頃からそういった環境で研鑽を積んだ経験がオールラウンドな診療が求められる「かかりつけ医」となった今に活かされていると思っています。その後、聖マリアンナ医科大学病院で第一内科の医局長を務めた後、「吉沢クリニック」を開業しました。
【威勇副院長】私も、父と同じ医師の道へ進むことに抵抗はありませんでした。親戚にも医療関係者が多かったので、幼い頃から医療が身近にあったことが大きいかもしれませんね。自然と「将来は医療を通じて人の役に立ちたい」と思うようになり、父と同じ東京慈恵会医科大学に進みました。
卒業後は東京女子医科大学病院の救命救急科に入局しました。救命救急の現場では、軽症から重症の方まで、手術から術後の管理まで、さまざまな状態の患者さんの診療に携わりました。診療科目にとらわれることなく全般的に診ることができ、幅広い知見を得られたと自負しております。その後、やはり一番興味のあった内科の道を極めようと、東京慈恵会医科大学附属病院の腎臓・高血圧内科に入局しました。透析をメインとしていましたが、糖尿病や脳梗塞の患者さんが腎臓疾患を併発した場合など、「腎臓が悪い+α(アルファ)」の患者さんも受け入れていましたので、腎臓疾患だけでなく、全身の症状を診ながら総合的な診療にあたりました。
こういった勤務医時代の経験を経て、幅広い診療範囲に対応できるスキルも身につき、だんだんと「かかりつけ医として、父と肩を並べ地域医療を支えたい」と思うようになりました。吉沢クリニックに移ったのは2015年のことになります。