更新日: 2024-05-14

基本情報

名称:
岩宿クリニック
診療科目:
産婦人科
住所:
〒 379-2311
群馬県みどり市笠懸町阿左美1506番地3

電話番号0277-46-7200電話
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JR両毛線・岩宿駅から徒歩約5分。国道50号を1本入ったところに現れるモダンな建物が「岩宿クリニック」だ。院長の星野正道先生は、大学病院や地域の拠点病院などで産婦人科専門医として数多くの妊娠・分娩に携わり、子宮頸がんや卵巣がんなどの婦人科疾患全般の診療でも幅広く研鑽を重ねてきたスペシャリスト。分娩施設が減少する地元に貢献したいとの想いから、2018年に開業した。

みどり市で唯一の“お産できる産婦人科クリニック”である同院は、妊娠・出産に関する診療を行う産科領域と、月経困難症や更年期障害といった婦人科疾患の治療にあたる婦人科領域の全般にわたる医療を提供。「来院する患者さんや妊婦さんの緊張と不安を和らげ、できるだけリラックスした状態で受診・出産をしてほしい」との想いから、ていねいなコミュニケーションを心がけ、設備面にもさまざまな気配りがされている。
「地域に根ざしたかかりつけ医として、あらゆる女性の健康をサポートしたい」と語る星野先生に、開業したきっかけや同院の特徴、妊婦さんや患者さんへの想いなどについてお話を伺った。

※日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医

命を救う医師の仕事に感銘を受け同じ道へ。産婦人科医として研鑽を積み、地元医療に貢献するため開業を決意

はじめに、医師を志したきっかけをお聞かせください。

星野 正道先生の写真

私が生後5ヶ月の頃、大きな病気をして手術で一命を取り留める出来事があったそうです。私自身はもちろん覚えていないのですが、大きくなってから体に残った手術の痕について親に尋ねたところその話を聞き、医師の偉大さを身をもって感じました。その経験から、今度は自分が誰かを治せるようになりたいと思ったのが、医師を志したきっかけですね。

高校卒業後は自治医科大学医学部で学んだ後、地元の群馬に戻り、群馬大学医学部附属病院で初期研修医として経験を積みました。その後、産婦人科医として同大学病院や関連病院で産婦人科領域全般の診療に携わり、研鑽を重ねてまいりました。

産婦人科を専攻されたのは、どのような理由からだったのでしょうか?

初期研修で各科をまわっているときに、「一人の患者さんに対して、治療を終えるまで責任をもって診られる科がいいな」と思ったのが理由でしょうか。例えば胃がんの患者さんの場合、消化器内科で病気を診断し、消化器外科で手術を行い、抗がん剤治療は再び消化器内科が担当するといったように、治療の担当科が分かれることがあります。
それに対して産婦人科では、妊娠前の不妊治療から始まり、妊婦健診、分娩、産後のフォローまで一貫して患者さんを担当しますし、婦人科疾患の治療でも多くの場合は患者さんを最後まで診ることができます。そういった点に魅力を感じ、産婦人科を専門にしようと決めました。

主に診てこられた疾患について教えてください。

群馬大学医学部附属病院の産科婦人科は、担当する領域ごとに細分化された複数のグループがありました。私は5年ほど在籍しましたが、そのうち1年間は婦人科グループで子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんといった婦人科腫瘍の治療に携わり、手術などの技術の習得に励みました。
残りの4年間は、産科グループで妊娠・出産に関わる診療にあたりました。大学病院では、妊婦さんや赤ちゃんに何らかの問題が生じる可能性の高いハイリスク妊娠や、救急処置が必要となるケースなどに対応することも多く、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などを発症した妊婦さんのケアや切迫早産の診療、出血のリスクが高くなる前置胎盤の分娩などを担当しました。

また、桐生厚生総合病院や群馬県立小児医療センターなど複数の関連病院にも在籍し、産婦人科領域について幅広く臨床経験を積みました。また、自治医科大学卒業医師に課せられたへき地勤務として赴任した西吾妻福祉病院は、人口減少・高齢化が進む地域の拠点病院で、住民の大半を占める高齢者の医療や介護を支えつつ、近隣の観光地を訪れる観光客の救急搬送対応なども担い、産婦人科は1人の医師が地域のお産を支えている状況でした。約3年間の勤務を通じて、産婦人科の診療はもちろん、地域に根ざした医療について多くのことを学べたと感じています。

大学病院で要職にも就かれていた先生が開業に至った想いをお聞かせいただけますか?

近年は、さまざまな理由で分娩できる施設が減り続けています。このみどり市や周辺地域も例外ではなく、いくつかの施設が分娩対応を終了したという知らせを相次いで聞くようになり、産婦人科医として生まれ育ったこの地域に貢献したい、何かできることはないかという思いが年々強くなっていました。

そんなとき、私の実家のすぐ隣の土地が空いたのです。そこは、もともと私が「こういう場所で産婦人科をできたらいいな」と考えていた場所でしたので、背中を押されたような気持ちになり、かねてから抱いていた想いを実現すべく、開業を決意しました。

岩宿クリニックの院内の写真
ナチュラルでやさしい雰囲気の受付・待合室