更新日: 2024-07-24

基本情報

名称:
城山病院
診療科目:
内科, 糖尿病内科, 消化器内科, 外科, 整形外科, 呼吸器内科, 循環器内科, 脳神経内科, 脳神経外科, 泌尿器科
住所:
〒 373-0817
群馬県太田市飯塚町1

電話番号0276-46-0311電話
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東武伊勢崎線・太田駅よりバスで約5分、幹線道路も近く、交通の便の良い場所にある城山病院は、現院長の李 雅弘先生が1980年に開業した病院だ。開業当初から救急医療に対応し、地域に根差した病院として複数科目の外来診療、入院、手術、リハビリテーションを実施。高齢化に伴う地域のニーズに合わせて、介護保険対応の病床運営も積極的に行ってきた。長年にわたる献身的な地域医療への貢献が認められ、2021年秋の叙勲では雅弘院長が瑞宝小綬章を受章。2020年10月には次男の李 相翔先生が副院長として同院に入職し、2022年4月には、長男の李 相亮先生も副院長として入職。現在、兄弟二人三脚で、父親を支えながら地域医療を担っている。

整形外科専門医※1として、大腿骨近位部骨折や骨粗鬆症など高齢者特有の整形外科疾患の診療に力を入れている相亮先生と、糖尿病専門医※2、総合内科専門医※3として、糖尿病をはじめ生活習慣病全般を中心に幅広く診療している相翔先生に、同院の特長やそれぞれの専門診療について話を伺った。

※1 日本整形外科学会整形外科専門医 ※2 日本糖尿病学会糖尿病専門医 ※3 日本内科学会総合内科専門医

尊敬する父の背中を追いかけ、兄弟二人三脚で地域医療の担い手に。総合診療を軸に、入院、手術、リハビリ、介護医療院を展開する地域密着型病院を運営

はじめに、相亮先生、相翔先生が医師を志したきっかけをお聞かせください。

【相亮医師】私が6歳のときに父が当院を開業しました。地域医療に貢献する父の姿を子どもの頃からずっと見ていましたので、「尊敬する父のような医師になりたい」と自然と想うようになっていましたね。小学生のときから愛読していた、医療マンガの「ブラックジャック」にも感化されて、外科医を目指すことも決めていました。

【相翔医師】私も兄と同様に、父から受けた影響が大きいですね。父は心臓外科医として朝から晩まで休む暇もなく働いていたものですから、年齢が上がるにつれて、命を救うという医師の仕事の尊さを実感することが多くなり、父のような医師になることを決めました。

相亮先生が整形外科を選んだ理由と、貴院に入職されるまでのご経歴をお聞かせください。

李 相亮先生の写真

【相亮医師】整形外科医を目指したのは、本格的に高齢化社会が進む中で、今後、整形外科医が果たす役割はますます大きくなる、と考えたからです。また、痛みが改善する、歩けなくなった人が歩けるようになるなど、治療結果が如実に現れやすいことにも魅力を感じましたし、子どもの頃に憧れた外科医の夢も叶えられるだろうと思ったことも理由です。
加齢による骨折や関節症は、ADL(日常生活動作)を低下させ、歩けなくなると寝たきりや認知症の発症につながります。一人でも多くの人の健康寿命を延ばすために貢献したいと、整形外科に進むことを決めました。

2000年に神戸大学医学部を卒業後、同大学整形外科に入局し、重篤な患者さんに対応する三次救急の現場で重症骨折などさまざまな外傷の診療経験を積んだほか、骨折した後になかなか骨折が治らない「偽関節・難治骨折」の治療にも専門的に携わり、さらに、iPS細胞を用いた骨再生医療などの基礎研究にも長年取り組んできました。2017年4月に昭和大学病院整形外科に入局し、講師として、主に整形外科外傷を中心として診療にあたり、2022年4月から当院の副院長として診療に従事しています。

相翔先生は糖尿病を専門にされていますね。

李 相翔先生の写真

【相翔医師】私は、糖尿病・代謝・内分泌内科で臨床研修を受けた際に、腎不全や網膜症、足の壊死といった重大な合併症や、脳梗塞、心筋梗塞を引き起こし、「もっと早く治療すればよかった」と後悔する重症の糖尿病患者さんに数多く出会いました。しかし、重症の糖尿病も薬剤の組み合わせや生活習慣の指導によって血糖コントロールがうまく行けば、重大な合併症や、関連疾患の発症や進行を予防することができます。非常にやりがいがある上に、医局には尊敬できる先輩医師もいらしたので、糖尿病を専門にすることを決めました。

昭和大学医学部を卒業後、同大学の糖尿病・代謝・内分泌内科に入局し、大学病院や関連病院で重症の糖尿病患者さんの治療を中心に、高血圧や脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病の診療に携わっていました。さらに、糖尿病専門医の他に、総合内科専門医の資格も取得し、臓器や科目にかかわらず全身の疾患の診断と治療の道筋をつけることにも取り組んできました。当院には、2020年10月に入職しています。

ご兄弟二人が副院長として入職され、貴院の診療体制はどのように拡充されたのでしょうか?

【相亮医師】現在の診療体制としては、父が院長として内科外来を受け持ちながら当院を統率し、私が整形外科、弟の相翔医師が糖尿病内科とともに、生活習慣病を中心とした内科全般を診療しています。その他に、消化器内科・外科、呼吸器内科、循環器内科、脳神経内科・外科、泌尿器科、甲状腺科についても、常勤、非常勤の先生方のお力を借りて診療体制を整えています。このような外来診療に加えて、地域密着型の中核病院として二次救急を担いながら、急性期病床と療養型病床合わせて182床と、介護医療院48床の入院設備を整え、手術にも対応しております。

当院で対応可能な手術として、具体的に、消化器外科では、胆石症・鼠径ヘルニア(脱腸)、胃癌・大腸癌、急性虫垂炎(盲腸)・十二指腸潰瘍穿孔・腸閉塞などの疾患に対する腹腔鏡下手術、上部消化管(胃)内視鏡検査や大腸内視鏡検査(ポリープの日帰り手術など)、整形外科では骨折手術や、膝・股関節の人工関節置換術、スポーツ外傷に対する膝関節鏡手術、手外科疾患に対する手術などを主に実施しています。
2023年より、膝関節外科(膝・スポーツ外来)、股関節外科(股関節外来)を専門とする医師が2名赴任し、人工関節の手術が非常に増えています。地域のニーズにお応えするため、2024年8月より、人工関節センターを開設します。
また、昭和大学整形外科から手外科・肘関節外科を専門とする教授が週1回(水曜)外来診療と手術を行っており(手外科外来)、都心の大学病院と同レベルの診断・治療を受けることができます。
 城山病院の外観の写真
1980年に開業した当初から救急医療に対応し、地域に根差した病院として複数科目の外来診療、入院、手術、リハビリテーションを実施している。