高度医療機関で培った専門性を活かし、それぞれの分野で、大学病院並みの専門診療の実施を目指す
貴院で受けられる専門診療のうち、相亮先生が担当する整形外科・リハビリテーションについて診療内容を教えてください。

【相亮医師】当院の患者さんは、圧倒的に高齢の方が多いので、加齢による腰や膝、股関節、肩、首といった関節の痛みやしびれ、骨粗鬆症による骨折など、高齢者特有の整形外科疾患を幅広く診療しています。
診療の流れとしては、腰や膝、肩、股関節等の痛みに対して、MRI等で原因を診断後、薬物療法やリハビリテーションによる運動療法といった保存的治療で改善を目指します。その中で、保存療法ではどうしても改善せず、生活に支障がある場合は手術療法を検討します。
また、私の最も得意とする分野は骨折治療で、長年、骨折の治療や研究に従事しており、日本骨折治療学会の評議員も務めています。患者さんへの負担の少ない、早期の機能回復・社会復帰を目指した最先端の治療を取り入れています。
さらに、骨折が治らずに困っている患者さんを専門的に治療する「難治骨折外来」も行っています。骨折はほとんどの場合、半年以内までに骨がくっついて治りますが、骨折の5%は半年経っても治らないと報告されています。このように骨折が治らない状態は、「偽関節・難治骨折」と呼ばれ、治療には専門的な知識・経験が求められます。私はこれら難治骨折に対して、最先端の治療戦略を持って治療を行っています。関東エリアや東北エリアなどの遠方から患者さんが、難治骨折治療を求めて受診されることも少なくありません。
骨粗鬆症の治療や予防にも力を入れているそうですね。
現在、毎週火曜の午後に骨粗鬆症外来を行っています。
最近は、骨密度の向上を目指せる良い薬剤もありますので、骨折してしまう前に骨の状態を把握して適切な治療を提供するなど、骨粗鬆症の早期発見・早期治療に努めています。
※4一般社団法人日本骨粗鬆症学会認定医
寝たきりや認知症の要因にもなる高齢者の大腿骨近位部骨折では、どのような診療が受けられるのでしょうか?
どのようなリハビリテーションを実施されていますか?
【相亮医師】リハビリについては医師の指導のもと、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による運動療法や作業療法が受けられる体制を整えています。主に、膝・肩・股関節・腰・頸部などの領域の整形外科疾患での運動療法を積極的に行っています。入院患者さんだけでなく、通院でリハビリを受けている方も多くおられます。さらに、デイケアセンターを併設していますので、介護保険でのリハビリを受けておられる方も多いですね。
相翔先生が担当する糖尿病や生活習慣病などの内科診療についても教えてください。

【相翔医師】太田市には、常勤の糖尿病専門医がいて入院設備もある病院というのが、当院しかありません。そのため、当院では、近隣の開業医の先生から紹介されてくる「血糖コントロール不良」や「合併症が進行している」、「血糖値が高く緊急入院が必要」といった患者さんを積極的に受け入れ、入院もしくは通院による専門的な糖尿病治療を行っています(糖尿病内科)。
血糖コントロールが不良の方で、インスリンなどの注射療法が必要な場合、基本的には入院が必要です。当院では、もちろん入院も可能ですが、外来でも注射療法が受けられるように体制を整えて、患者さんのご要望にお応えしています。食事療法や運動療法、経口薬での血糖コントロールが難しい場合は、合併症予防のためにも早めに注射療法を検討されることをお勧めしたいですね。
高血圧症や脂質異常症といった生活習慣病についてはどのような診療が受けられますか?
【相翔医師】高血圧症や脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病は、加齢に伴って増えてくるのと同時に、糖尿病によって合併するケースも非常に多いので、生活習慣病を含む内科疾患全般を幅広く診療しています。特に、動脈硬化は、糖尿病や高血圧症などによって進行しやすく、虚血性心疾患や脳血管障害など重大な病気を引き起こします。定期的な血液検査や食事、運動などの生活指導を通じて、患者さんと二人三脚で発症や進行予防に努めています。
私は、糖尿病専門医と総合内科専門医の両方の資格を活かし、生活習慣病に限らず、多彩な症状を診療できることを強みとしています。内科全般を幅広く診療し、大学病院並みの専門的な医療の提供を目指していますので、何でもお気軽にご相談ください。