患者さんとの綿密なコミュニケーションで、一人ひとりの希望に柔軟に対応した治療法を提案
日々の診療で心がけていることについて教えてください。
患者さんとのコミュニケーションをとても大切にしており、診察では、まず患者さんのお困りごとやその改善のために何を望んでいらっしゃるのか、などをしっかりお聞きした上で、一人ひとりの意向に沿った治療やリハビリを提供できるよう日々診療にあたっています。
たとえば、リハビリが望ましいケースでも「リハビリをやりたくない」という患者さんもいて、お話をゆっくりお伺いしていくと「過去にリハビリをやった経験があってとてもつらかった」「あまり効果が感じられなかった」などの理由が隠れていることがあります。
そういった場合には、「つらくないリハビリから始めてみませんか」「効果がないならリハビリの内容を変えましょう」などコミュニケーションをとりながら、患者さんのご希望に沿った治療のゴールを定められるようにご提案させていただきます。
先生の実体験のように、患者さんが早期復帰を望んだ場合はどうされていますか？
患者さんの回復や安全を最優先するのは当然として、その上で患者さんのご希望をしっかりお聞きしています。
例えば、早く部活動を再開したいと希望する学生さんの場合、その理由を詳しく聞いてみると「3ヶ月先にとても重要な大会がある。そこで活躍したいから、今練習を休むわけにはいかない」と話してくれたりするんですね。
それがわかれば、今は治療を最優先にして少し練習をセーブしつつ、肝心の3か月後の大会で実力を最大限に発揮できるように進めるという治療計画を立てることもできます。
私が一方的に「完治するまで運動は一切禁止」と決めつけるのではなく、患者さん一人ひとりが望む状態を実現できるよう、柔軟な治療を行っていきたいと考えて実践しています。
最後に、今後の展望と患者さんへのメッセージをお願いします。
整形外科というのは、機能を回復させなければ良くなったとはいえません。これからも、その場しのぎでただ痛みを解消するのではなく、患者さんご自身の持つ身体の機能を回復させ、痛みが起こりにくい、起こっても慢性化しにくい体づくりを指導していきたいと考えています。
また、スポーツ障害の治療に詳しいスタッフも多いので、スポーツを頑張っている学生さんにも疾患治療のためのリハビリだけでなく、外傷予防のための正しい体の使い方を指導していきたいですね。
地域の皆さまに、「ここに来て良かった」と思っていただけるように、これからも一人ひとりの患者さんに真摯に対応してまいります。少しでも気になることやご心配がありましたら、気軽に何でもご相談ください。スタッフ一同お待ちしております。