予防医療に注力したいと、患者さんの健康をトータルでサポートする医科・歯科複合型のクリニックを開業
はじめに、黒瀬理事長が「さくら医院」を開設した理由をお聞かせください。
私は、2005年にさくら会の前身であるさくら歯科を愛知県春日井市に開業し、2012年には「医療法人さくら会」を設立して8院の歯科医院を展開、経営を行ってきました。
歯科医師として経験を積む中で、予防医療を重視するようになったのは、同じく歯科医師だった祖父が大腸がんを患い、治療の甲斐なく亡くなってしまったことがきっかけです。
現在、虫歯や歯周病の予防が健康寿命の延伸につながることが認知されてきており、歯科領域ではそれらの予防が目的で歯科医院にかかることは、当たり前のことになりつつあります。一方、医科でも予防のための健診はあるものの、不調を感じてから訪れる場所という認識がまだ根強く残っているのではないでしょうか。
しかし今や、祖父の命を奪った大腸がんを含め胃がん・食道がんなど多くのがんは、医療の進歩により、早期発見・早期治療できれば生存率の高い疾患になっているんです。
「私のように大事な家族を亡くしてつらい思いをする方が一人でも減るように、予防医療や健康診断による早期発見・早期治療によってできる限り多くの方を助けたい」と強く思うようになり、そのためには、歯科領域だけでなく全身を診るトータルヘルスケアが必要であると実感し、2020年に開業したのが「さくら医院」です。
さくら医院ではこれまでの歯科領域に加え、医科の分野を含めた総合的な予防医療に注力しています。
幅広い診療に対応されていますが、院内や設備などの診療環境について教えてください。
2階フロアは医科の診療スペースで、予防医療の要である病気の早期発見・早期治療の一助となる、健康診断や検診、人間ドックが受けられるほか、内科、胃腸内科、消化器内科、内視鏡内科、外科など幅広い診療科に対応しています。
院内は、新型コロナウイルスの感染予防対策として、一般診療の患者さんと健診を受ける方の動線が重ならない設計になっており、待合室に置かれた一人用のソファーはすべてパーテーションで区切って半個室仕様にするなど、安心して受診していただける環境を整えています。
1階の歯科フロアは、明るく開放感のある造りで、お子さん連れでも受診しやすいようにキッズスペースも配置しています。また、歯科用CTなど各種検査機器を導入して、正確な診断・治療の提供に努めています。