苦痛や恥ずかしさが少ない内視鏡検査が特長。AI(人工知能)などの先端技術と熟練した検査技術によって、精度の高い内視鏡検査の実施を目指す
貴院は、「横浜わたなべ内科・内視鏡クリニック 根岸院」の分院として2024年6月に開業されましたが、特長を教えてください。
当院は、根岸院と同じく、「胃がん、大腸がんで苦しむ人をゼロにする」をコンセプトに、特に、胃・大腸内視鏡検査に力を入れているクリニックです。胃・大腸内視鏡検査に対して、「つらい」とか「痛い」、「恥ずかしい」といった負のイメージを持っている人が多く、それが検査受診の妨げになっていると感じています。早期がんのうちに発見できれば、胃がんも大腸がんも治る可能性が高い中で、当院は、内視鏡検査に対する心理的なハードルを下げようと、患者さんの苦痛や不安を軽減するためのさまざまな工夫を凝らしています。
胃・大腸内視鏡検査の苦痛を軽減するために、どのような工夫を凝らしているのか教えてください。
まず、胃カメラ、大腸カメラともに、基本的に鎮静剤を使用し、うとうとと眠っている状態で検査を受けていただけます。内視鏡も、極細タイプのスコープを使っていますので、患者さんが感じる負担は、かなり低減できていると思います。
特に、つらいイメージが根強い大腸カメラについては、大腸の状態が強くねじれていたり癒着したりしていても、痛みや苦痛が少ない「軸保持短縮法」という挿入技術で実施しています。さらに、病変を見つけやすくするために挿入する空気も、腹部膨満感などの不快感が残りにくい炭酸ガスを使用していますので、検査後の違和感は少ないという方が多いですね。
先進の内視鏡システムも導入されているそうですね。
従来のものに比べてより高精細な画像を短時間で検出できる「LED光源」や、早期がんの微細な病変を見つけやすくする「画像強調視察BLI/LCI」、ポリープの良性・悪性の判別などを支援してくれる「AI内視鏡診断支援機能」など先端技術を複数搭載した内視鏡システムを導入しています。消化器外科医として長年にわたって培ってきた私自身の知見に、こうした先端技術を大いに活用することで、患者さんの負担や苦痛をかなり軽減させながらも、見落としの少ない、質の高い内視鏡検査の実施を目指しています。
大腸カメラ検査前の下剤服用や、患者さんのプライバシーへの配慮については、どのような工夫をされていますか?
大腸カメラでは、できるだけ検査前の下剤を楽に服用していただけるように、数種類の中から好きな味を選べるようにしています。トイレ付き、Free Wi-Fiを完備した個室を6室設置していますので、看護師の見守りのもと、院内で下剤を服用していただくこともできます。さまざまな理由で、どうしても下剤が飲めないという場合も、鼻からチューブを挿して胃に直接下剤を流し込む方法もありますので、ぜひご相談ください。
なお、更衣室で検査着に着替えた後、検査終了まで一般の患者さんと会うことがないように動線を分けています。検査後は、一息ついていただくためのカフェスペースも設けていますので、気負わずに受診していただけたら嬉しいですね。
女性医師による胃・大腸内視鏡検査やモーニング大腸カメラも実施されているそうですね。
はい、水曜日午前と第1・第3土曜日は、女性医師による内視鏡検査を実施しており、モーニング大腸カメラは、8時半から開始して午前中には検査が終わります。24時間対応のWEB予約システムも導入しており、お勤めの方や家事・育児に忙しい方も受診しやすい環境を整えています。
なお、大腸カメラの検査中に大腸ポリープを確認した場合、予め患者さんの同意をいただいた上で、その場で切除することができます。あるいは、胃カメラとピロリ菌検査、胃カメラと大腸カメラを同時に受けていただくこともできますので、患者さんのご負担の軽減につながるのではないかと思います。