更新日: 2024-08-13

基本情報

名称:
インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜
診療科目:
婦人科, 乳腺外科, 消化器内科
住所:
〒 222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目3-12 新横浜スクエアビル11F

電話番号045-478-1371電話
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新横浜駅前を象徴するオフィスビルの11階に2024年に開業した「インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜」。インナービューとは「子宮頸部内視鏡」のことで、田淵晃大院長が子宮頸部の新しい検診として普及させるべく、力を入れている注目の検査だ。
消化器病専門医※1として、大学病院や総合病院で胆のう・膵臓疾患を中心にさまざまな消化器疾患の診療に携わってきた田淵院長は、卓越した内視鏡操作技術に定評がある消化器内視鏡専門医※2でもある。同院では、子宮頸部内視鏡だけでなく、胃カメラ、大腸カメラ検査においても患者の苦痛をできる限り軽減した内視鏡検査を行うほか、マンモグラフィや乳腺エコーによる乳がん検診も積極的に実施している。近年、若い世代にも増えている子宮頸がんをはじめ、「女性を取り巻くがんの早期発見・早期治療のため、定期検診の重要性を伝えたい」と語る田淵院長に、子宮頸部内視鏡の特長や今後の展望についてじっくり伺った。

※1 日本消化器病学会消化器病専門医 ※2日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医

消化器内科で内視鏡操作技術を磨いた後、「子宮頸部内視鏡」の普及を目指し開業を決意

はじめに、先生が医師を志したきっかけと、消化器内科を専攻された理由をお聞かせください。

田淵 晃大先生の写真

親戚に若くして亡くなった方が何人かいるのですが、乳がんや肺がんなどを患っていました。どちらも検診で防げる病気ですので、「もっと早く発見できていれば…」と思うことが多く、検診の大切さを強く感じていたんです。その経験もあって、病気の早期発見に力を尽くしたいと考え、医師を志しました。
消化器内科を専攻したのは、腹痛という誰もが経験がある身近な疾患に携わり、たくさんの患者さんの役に立ちたかったからです。それに加えて、下腹部の臓器に興味があったので、泌尿器科か婦人科か消化器内科で迷った末、消化器内科を選びました。

開業までのご経歴と、主に診てこられた疾患について教えてください。

昭和大学医学部卒業後、同大学藤が丘病院の消化器内科に入局し、小田原市立病院や菊名記念病院などの関連病院に勤務しながら、消化器疾患全般の診療にあたりました。なかでも、膵臓・胆のうの疾患を中心に内視鏡検査・治療に研鑽を重ね、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)や大腸ステントといった難易度が高く繊細な操作を必要とする治療を数多く経験することで、内視鏡操作技術の腕を磨くことができたと自負しています。

さらに、慢性的な下痢や便秘、原因不明の腹痛などの診療にも多く携わりました。こういった症状は精神的なストレスが原因の場合もありますが、なかには薬の組み合わせによって腸の動きが落ちていたり、内視鏡検査で潰瘍が見つかったりする場合もあります。症状だけを診るのでなく、患者さんの生活や服薬状況などもしっかりと聞いて原因を突き止め、治療につなげていく経験は現在の診療にも活かされていると思います。

そして2024年5月に貴院を開業されました。開業を決めたきっかけは何だったのでしょうか?

田淵 晃大先生の写真

「子宮頸部内視鏡」をもっと普及させたいと思ったのが開業のきっかけです。この内視鏡は、消化管用の高性能カメラを膣部に入れて子宮頸がんの検診・診断を行う検査で、香川大学医学部附属病院が中心となり研究が進められています。

子宮頸がんは20代~50代にかけて罹患率の高いがんで、近年は患者数も増加傾向にありますが、早期発見・治療ができれば完治が見込める病気です。そのため、自治体の検診でも定期的な子宮頸がん検診が推奨されているのですが、受診率は43.6%※3にとどまっているのが課題です。検診を受けない理由はいくつかあると思いますが、そのひとつに現在の標準的な検査方法があると考えています。開脚姿勢をとり、器具で膣内を広げて観察する方法に恥ずかしさや痛みへの不安を感じる女性は多いのではないでしょうか。

その点、子宮頸部内視鏡は患者さんが横向きになった状態で検査を受けることができるので脚を開く必要がなく、膣内に入る器具は10mm程度の内視鏡のみで羞恥心や違和感を少なく抑えられます。勤務医時代にこの子宮頸部内視鏡を勉強する機会があり、これからの子宮頸がん検査のスタンダードとして世の中に広めたいと強く感じ、開業を考えるようになりました。

※3 がん検診受診率 2022年(国民生活基礎調査)

クリニック名の「インナービュー」も子宮頚部内視鏡からでしょうか?

はい。当院では、子宮頸部内視鏡を「インナービュー」と呼んで、クリニック名にも冠しました。現在、香川大学医学部附属病院と神戸大学医学部附属病院で実施しているほか、地域のクリニックで子宮頸部内視鏡を導入している医療機関は当院が初めてになると思います(2024年6月時点)。
これまで検診による早期発見の重要性を何度も感じてきましたので、今後は多くの女性に子宮頸部内視鏡を知っていただき、当院の検査体制もより充実させて受診の機会を増やしていくことを目標にしています。

インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜の外観の写真
新横浜駅前のオフィスビル11階にあり、通いやすいクリニック
インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜の院内の写真
シンプルモダンで落ち着いた印象の院内