苦痛を抑えた精度の高い内視鏡検査を実現し、女性を取り巻くがんの早期発見に尽力
「子宮頸部内視鏡」の特長について詳しく教えてください。
先ほども少しお話ししましたが、脚を開かずに横向きになった姿勢で検査を受けられることと、内視鏡を膣部に入れることで子宮頸部に近接し、より鮮明に観察できるのが特長です。
一般的な子宮頸がん検査では、足の間からコルポスコープと呼ばれる拡大鏡を入れ、20~30cm先の子宮頸部にピントを合わせて観察しますが、子宮頸部内視鏡は胃カメラのように膣内に入れるので子宮頸部に数ミリまで近接でき、顕微鏡のような拡大機能や異常のある血管を強調する画像強調機能もあるので、より精度の高い診断ができます。患者さんは検査中に画像を見ながら、その場で医師の説明を受けることも可能です。
また、精密検査用のサンプル(生検)が必要な場合でも、1cmの距離から異常の見られる部分だけを狙って採取できます。検査時間は3~5分程度で、前後の準備を含めて15分程度で終了するのもメリットではないでしょうか。現在は自由診療(健康診断)となりますが、費用も5,000円程度と比較的低く抑えられますし、1回の検査で精度の高い診断ができることは子宮頸がんの早期発見につながります。ぜひ気軽に受診していただきたいですね。
どのような患者さんが多く来院されていますか?
年齢層は10代~80代までと幅広いですが、40代~50代の女性が中心です。新横浜という立地もあり、仕事の合間や会社帰りに来院される方もいらっしゃいますね。
当院は、婦人科、乳腺外科、消化器内科を標榜していますので、腹痛や便通異常などの消化器症状で来られる方、おりものの異常や月経困難など婦人科のお悩みで来院される方などさまざまですが、やはり子宮頸部内視鏡による子宮頸がん検診を希望して来院される方が多いです。
内視鏡検査は、子宮頚部内視鏡と胃カメラ、大腸カメラ検査を提供しており、主に私が担当しています。乳腺外科では、女性の乳腺外科医と放射線技師が在籍しており、一般外来のほかマンモグラフィ検査、乳腺超音波(エコー)検査も行っています。開業から間もないですが、検診が受けられる施設としても周知されてきたと感じています。
先生のご専門である胃カメラ、大腸カメラ検査について教えてください。
内視鏡検査は「痛そう、苦しそう」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、苦痛は検査を担当する医師の技量にも大きく影響されます。当院では、患者さんの苦痛をできる限り抑えた内視鏡検査を目指しており、内視鏡専門医として長年培った挿入技術でスピーディかつ正確な検査を行うように努めています。
胃カメラは経口・経鼻の両方に対応しており、鎮痛剤を使用してほぼ眠ったような状態で楽に検査を受けていただけます。大腸カメラも鎮静剤を使用し、先端フードを用いて送気量を最小限にすることで、痛みの少ない検査の実施に努めています。
どちらも画像解像度が高く拡大機能を備えた内視鏡システムを導入し、微細な病変も見逃さない精度の高い検査を実施しています。胃カメラ・大腸カメラの同日検査、土曜日の検査にも対応していますので、なかなか時間がとれないという方にも利用していただければと思います。