麻酔科医として高度医療の現場で研鑽を積んだ後、形成外科、美容医療のトップドクターに師事。美容医療と形成外科を融合させた自院を開業
はじめに、小林先生が医師を志したきっかけをお聞かせください。
麻酔科の医師だった父の影響が大きかったと思います。父は岡山大学病院や市民病院に勤務し、長い期間、麻酔科医として忙しく働いていました。そんな父の後ろ姿を追いかけて、私も医師になりました。
小林先生は、本格的に美容医療の世界に入る前に、麻酔科医、形成外科医としても研鑽を積まれてきたそうですね。
福井医科大学(現在の福井大学医学部)を卒業後、生まれ故郷の岡山県に戻り、父が働く岡山大学病院に入局し、まずは、研修医として麻酔科蘇生科で研鑽を積みました。岡山大学病院は、創立150年以上という長い歴史があり、肺や肝臓、心臓などの臓器移植や高難度手術、ロボット支援下手術などの高度先進医療について国内有数の実績があります。私も、心臓麻酔等、難易度の高い手術の麻酔管理や手術前後、ICU(集中治療室)での全身管理などに取り組み、非常に有意義な経験を積ませていただきました。
麻酔科医の仕事も非常にやりがいがあったのですが、形成外科や美容医療への興味のほうが勝り、父の友人だった美容外科手術の第一人者で形成外科医の二木 裕先生に師事するために上京しました。
上京後は、聖マリアンナ医科大学病院形成外科にも入局されています。
二木先生のもとで、二木先生が得意とされていたふたえ手術やフェイスリフト手術をはじめ、レーザー治療、注入療法など美容医療のイロハを教えていただきながら、聖マリアンナ医科大学病院形成外科に入局しました。
同大学病院形成外科では、先天性形態異常の口唇裂口蓋裂の手術や熱傷の処置、巨大な腫瘤の除去など、さまざまな形成外科疾患の診療に携わってきました。中でも、乳がん手術後の乳房再建術について、全国でもトップクラスの症例数を手掛けてこられた同大学横浜市西部病院形成外科部長(当時)の酒井成身先生のもとで、約1年間、相当数の乳房再建に携わらせていただいたことは、大変貴重な経験になっています。
ご自身のクリニックを開業されたのには、何かきっかけがあったのでしょうか?
2019年に当院を開業する前に、約3年間、神戸海星病院に在籍して、当時、形成外科部長を務めておられた伴 政雄先生のもとで、得意とされている瘢痕(きずあと)形成、まぶたのたるみや下垂のリフトアップ術など局所手術の技を磨いてきました。さらに、その後、恩師の二木先生が展開する美容医療クリニックの「クリニーク・デル・マーレ館山」の院長を約10年間務め、同院の閉院をきっかけに、千葉県木更津市内に美容医療と形成外科を融合させた当クリニックを開業いたしました。
木更津の地を選ばれたのは、どういった理由からでしょうか?
私が院長を務めていた「クリニーク・デル・マーレ館山」に定期的に通院されている患者さんが多くいらしたので、その方々が通える範囲で、なおかつ美容に関心の高い方々に利便性の高い場所ということで当地を選びました。木更津は、東京湾アクアラインを使えば東京都内や神奈川県からも比較的短時間で来られます。市内に大型ショッピングモールがあり、千葉県観光にも便利な地域なので、それらのついでに立ち寄っていただけたら嬉しいなという思いもありましてここに決めました。