呼吸器内科を専門に、幅広い科目の診療経験を活かしてプライマリケアを担う総合クリニックを運営
はじめに、医師を志したきっかけと呼吸器内科を専門とされた理由をお聞かせください。

祖父が開業医で親戚にも医師がいましたので、幼い頃から地域の人たちの健康を守るために働く姿を見て育ちました。最初から医師を目指していたわけではないのですが、高校生のときに体調を崩したことをきっかけに自分も医師になろうと決意し、千葉大学医学部に入学しました。
医学生のときには全身を診る内科医を目指していましたが、専門分野は迷っていたんです。そのときに尊敬する先生から、「池田君は呼吸器が向いているよ」と言われたのをきっかけに呼吸器内科を専攻しました。実際に呼吸器内科に進んでみて、自分に向いていると感じると同時に大変さや責任の重さも感じています。
呼吸器内科は未だに病態が解明されていないものも多いのですが、だからこそ医学の進歩によって解明され、発展していく可能性があります。もともと厳しくても頑張りがいのある道を選びたいと考えていた私にとって、呼吸器内科は大変だけど楽しく、やりがいのある領域ですね。これからも日々勉強して新しい知識を身につけていきたいと思っています。
これまでのご経歴と、どのような疾患を診てこられたのか教えてください。
千葉大学医学部附属病院の呼吸器内科に入局し、出向先の国立千葉病院(現・国立千葉医療センター)では麻酔科研修を受け、気道確保や気道挿管などを学びました。その後に勤務した栃木県塩谷総合病院(現・国際医療福祉大学塩谷病院)は地域の中核病院でしたので、呼吸器内科だけでなく、一般内科や小児科、外科も含めて幅広く診療に携わりました。
大学病院に戻った後は、肺がんや肺線維症、肺高血圧といった呼吸器疾患を中心に診療しました。患者数の多い肺がんについては、化学療法などの治療に加えて呼吸管理を軸とした全身管理にも携わりました。また、呼吸器が専門ではありますが、ほかの内科疾患が合併している患者さんもいましたので、全身にわたり幅広く診療していました。途中、千葉大学大学院にも進み、重症肺炎などの急性肺傷害の漢方薬による治療効果をテーマに研究し、医学博士を取得しています。
当院の前身である「小中台クリニック」はもともと私の先輩が運営しており、私は1998年に非常勤医師として入職し、2003年に院長に就任しました。そして、2009年に独立開業、2022年に場所を移転し、名称を「ふらットクリニック稲毛」に変更して現在に至ります。
診療内容は以前のクリニックを引き継いでいるのでしょうか?
はい。当院では以前のクリニックから引き続き、内科・小児科・皮膚科・整形外科の診療を行っています。私自身、塩谷総合病院に勤務していた際には、内科・外科を問わず、乳幼児からご高齢の方まで幅広い患者さんの診療に携わってきました。その経験のおかげで、さまざまな疾患やケガに対しても、スムーズに対応することができています。
地域のかかりつけ医として、患者さんの要望にできる限り応えたいと思っていますので、骨粗しょう症や認知症治療、睡眠時無呼吸症候群、禁煙相談など、少しずつ治療領域を広げています。特に、開業当初はなかった巻爪の矯正は現在までに数多くの症例をこなし、得意な治療のひとつになりました。
ユニークなクリニック名ですが、どのような想いが込められているのでしょうか?
2015年に法人化した際、「AからZまでみられる診療所」という意味で医療法人名を「AZMEDICAL」と名付けました。そして、クリニック名の「ふらット」には、患者さんと医師がフラット(対等)な関係で向き合い、ともに治療に取り組んでいきたいという想いを込めています。
当院が医療の窓口となり、患者さんが“ふらっと”気軽に立ち寄って、お悩みや困りごとを何でも相談できる医療機関を目指しています。

