赤ちゃんから高齢者まで、全身のあらゆる不調を診療し専門医への橋渡し役も担う。呼吸器内科では専門性の高い診療を提供
現在、どのような患者さんが来院されていますか?
内科・呼吸器内科・小児科・皮膚科・整形外科を標榜していることもあり、0歳から100歳超まで全年代の患者さんが来院されています。主訴もさまざまですが、若い世代の方だとにきびやアトピー性皮膚炎などの皮膚科疾患、中高年以上では高血圧症、糖尿病、脂質異常症の患者さんが多いでしょうか。また、気管支喘息や「咳が止まらない」といって受診される方も増えていて、なかには遠方から来られる方もいらっしゃいます。
力を入れている診療があれば教えてください。

私の専門である呼吸器内科は、ここ数年、患者さんが増えていることもあって注力しています。例えば、咳が長引いている患者さんには、問診や胸部X線検査、血液検査に加えて、肺機能検査を受けていただいています。
肺機能検査は、気管支喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)といった呼吸器疾患の診断に欠かせませんが、咳き込みが激しい患者さんには苦しさを伴うこともあります。そのため当院では、「モストグラフ」という新しい検査機器を導入し、普通に呼吸をした状態で気道の抵抗を調べられるようにしました。大きく息を吸ったり吐いたりする必要がなく、ご高齢の方でも負担が少ないので、より楽に精密な検査を受けていただくことが可能です。
治療では、患者さんの状態に合わせて、主に各種吸入薬、ステロイド、鎮咳薬、去痰薬などの薬物療法を行います。それと同時に、禁煙やアレルゲンの回避、筋力トレーニングといった生活習慣の改善も重要になりますので、患者さんと相談しながら二人三脚で治療を進めていくようにしています。
呼吸器内科の専門診療と、幅広い領域の症状を診られるのが貴院の特長ですね。

そうですね。私は総合内科専門医※でもありますので、全身のさまざまな疾患を診療しています。内科は、風邪やインフルエンザなどの急性期症状から、生活習慣病や甲状腺の病気、胃腸や肝臓などの消化器疾患、認知症まで対応し、より専門的な治療が必要だと判断した場合には連携している医療機関を紹介いたします。小児科、皮膚科、整形外科も同様に、当院での初期診療で正しい診断をつけ、専門医と連携しながら患者さんのメリットにつながる治療に努めています。どの診療科に行けばいいのかわからない症状のときは、まず当院にご相談いただければと思います。
※日本内科学会総合内科専門医
院内処方やオンライン診療も導入されていると伺いました。
特殊な薬剤を除いて、大半の薬は院内処方でお渡ししています。当院では一部に調剤ロボットを導入していますので、機械による正確な調剤でより安全に素早く処方することができます。オンライン診療についても、お忙しい方や遠方にお住まいの方にも滞りなく治療を続けていただけるよう、2回目以降の受診からはオンラインでも診療や薬・処方箋の受け取りができるようにしました。利便性を高めて患者さんのご負担が減らせるように、今後も積極的に取り入れていきたいと考えています。