更新日: 2025-05-27

基本情報

名称:
和田整形外科医院
診療科目:
整形外科, リウマチ科, リハビリテーション科
住所:
〒 390-0851
長野県松本市大字島内5024-5

電話番号0263-48-0200電話
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関節痛、五十肩から関節リウマチ、通風まで幅広く診療。ペイン治療では、神経ブロック療法、微弱電流による物理療法、代替療法まで選択肢を拡大

実際にどのような診療が受けられるのでしょうか?

当院には、膝や腰、首、肩、ひじなど、身体のさまざまな部位に「痛み」や「しびれ」を訴えて来院される患者さんが多くいらっしゃいます。まずは、こうした症状の原因を正確に把握することから診療が始まります。
骨や関節の状態はレントゲン検査で確認し、レントゲンでは写らない筋肉・靭帯・神経・関節軟骨の状態については、超音波(エコー)検査を用いて評価しています。原因が明らかになった後は、薬物療法や注射療法をはじめ、温熱・電気による物理療法、装具療法、運動療法など、症状や原因に応じた多角的なアプローチで改善を目指します。

先生は、特に痛みとしびれの治療に注力されていらっしゃるとお聞きしました。

島野 晃雄先生の写真

はい。当院では、特に「痛み」や「しびれ」の治療に力を入れており、一般的な整形外科の治療だけでは症状が改善しにくいケースや、検査をしても原因がはっきりしない慢性的な疼痛・しびれにも対応しています。こうした症状に対しては、西洋医学だけでなく、さまざまな代替医療も取り入れているのが当院の特長です。
具体的には、神経ブロック療法や微弱電流を用いた物理療法に加え、「遠絡療法」や「小波津式神経筋無痛療法」など、より幅広い選択肢の中から患者さんに適した治療法を提案しています。

まず、神経ブロック療法では、どのような効果が期待できるのでしょうか?

神経ブロック療法は、痛みやしびれの緩和を目的として、神経の働きを一時的に抑える薬剤を注入する治療法です。
たとえば、首や腰のヘルニア、脊柱管狭窄症などの治療後に、手足の痛みやしびれが残っているような場合には、「硬膜外ブロック療法」と呼ばれる手法を用います。これは、脊髄を包んでいる硬膜の外側(硬膜外腔)に麻酔薬を注入し、神経の興奮を抑えることで症状の改善を図るものです。硬膜外ブロックで十分な効果が得られない場合は、より局所的に、背骨から分岐する神経の根元に薬剤を注入する「神経根ブロック療法」を行うこともあります。

さらに当院では、「星状神経節ブロック療法」も積極的に取り入れています。これは、首の周囲にある交感神経の一部に局所麻酔薬を注入する方法で、痛みやしびれだけでなく、自律神経のバランスを整えることで、うつ症状やアレルギー症状の緩和、さらには身体全体の自然治癒力を高める効果も期待できます。

微弱電流による物理療法についても教えてください。

微弱電流による物理療法は、ごく弱い電流を患部に当てることで、血流やリンパの流れを促進し、痛みの軽減や症状の改善を図る治療法です。電気的な刺激をほとんど感じない程度の電流ですので、「本当に効いているの?」と不安に思われる方もいらっしゃいますが、実はそれがポイントです。
強い電流を流すとかえって筋肉や神経を興奮させてしまい、症状を悪化させることもあるため、微弱な電流によって優しく働きかけることが、治療としては理にかなっているのです。微弱電流には、炎症を抑えたり、組織の修復を促進したりする作用も期待できるため、当院ではその特性に応じた数種類の治療機器を使い分け、症状や部位に合わせて適切な治療を行っています。

代替医療では、どのような治療が受けられるのでしょうか?

島野 晃雄先生の写真

薬では十分な効果が得られない方や、できるだけ薬に頼らず治療したいと考える方のために、当院では西洋医学に東洋医学の考え方を取り入れた代替療法を行っています。
たとえば、「遠絡療法」は、東洋医学の経絡(気や血の流れの通路)を利用して生体のバランスを整え、耐えがたい痛みやしびれの緩和を目指す治療法です。実際に、子宮頸がんワクチン接種後に線維筋痛症のような全身の痛みに苦しんでいた患者さんが、この治療によって症状の改善がみられたケースもあり、私自身も注目している方法の一つです。

そのほかにも、身体が本来持つ自然治癒力を高める「無血刺絡療法」や、元メジャーリーガー松井秀喜選手の専属トレーナーであった小波津雄一先生が考案した「小波津式神経無痛療法」など、新しい治療法も積極的に取り入れています。
もちろん、これらの治療法はいずれも「これさえ受ければ必ず治る」といったものではありません。ただ、患者さん一人ひとりにとって最適な治療の選択肢を提案できるよう、さまざまな角度からアプローチできる体制を整えることを大切にしています。

その他に力を入れている診療はありますか?

私は、整形外科専門医と関節リウマチ専門の資格を有し、さらに脊椎脊髄病医、スポーツ医、運動器リハビリテーション医としての研修も受けてまいりました。これらの知識と経験をもとに、関節リウマチや骨粗しょう症、痛風といった慢性疾患の専門的な診療も行っています。 
また、人工関節置換術や脊椎手術後のフォローアップ、運動器リハビリテーションにも対応し、術後の回復をしっかりとサポートしています。さらに、手根管症候群や腱鞘炎、陥入爪など、局所麻酔で行える小規模な手術も積極的に取り組んでおり、患者さんの症状に応じた柔軟な対応を心がけています。