一般内科や生活習慣病の診療を軸に、専門である肝疾患の早期発見・進行予防にも注力
どのような患者さんが来院されていますか?
地域のかかりつけ医として、風邪や頭痛をはじめ花粉症などのアレルギー疾患、腹痛や下痢などの消化器症状など、さまざまな病気の検査や診断・治療に対応していますが、中でも、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病で定期的に通院されている患者さんが多いですね。生活習慣病の治療では、頸動脈エコーやPWV(脈波伝播速度)などの医療機器も使いながら血管の状態をしっかり評価した上で、内服療法から生活習慣の改善アドバイスまで、お一人おひとりに適切な治療のご提案ができるよう努めています。
私の専門である肝臓内科では、生活習慣病が原因で発症する非アルコール性脂肪性肝炎の患者さんが増えている印象です。放置していると肝硬変から、肝がんに進行することもあり早期治療がとても大切です。当院では血液検査や腹部超音波(エコー)検査で患者さんの状態を正確に把握し、早期発見・進行予防に努めています。
さらに、胃の内視鏡検査にも対応しており、希望されて来院される患者さんも多いですね。当院では、患者さんの苦痛や負担をできるだけ軽減し、かつ、炎症やがんなどの病変の発見精度を追求した内視鏡検査を提供できるように環境を整えています。母の代から通院されているご高齢の方も多く、わかりやすい説明と納得していただける診療をモットーに日々、診療にあたっています。
胃カメラでは、内視鏡システム「LASEREO(レザリオ)」を導入されていると伺いました。
はい。LASEREO(レザリオ)は、通常観察に加え、特殊光での観察も可能な次世代内視鏡システムです。BLIとLCIの2つを使い、病変を描出しやすく観察したり、拡大内視鏡により病変の表面構造や血管構造などを詳細に観察しております。病変の見逃しを少なくし、より詳細な観察による正確な診断をし、治療にむすびつけるように考えております。
内視鏡検査は「痛くて苦しい」とまだまだネガティブなイメージを持っている方も少なくないと思いますが、従事者の技術や医療機器の進化によってずいぶん楽に受けられるようになっています。こういったことや、がんなど重篤な疾患の早期発見のためには内視鏡検査が有益であることを啓蒙し、もっと多くの人に胃カメラ検査を受けてもらえるよう尽力していきたいですね。