あたたかい声がけと笑顔で患者との信頼関係を構築。住民が安心して暮らせる街づくりに貢献したい
日々の診療で心がけていることを教えてください。
【林理事長】「笑顔で接すること」が大切だと思っています。じつは私自身、あまり得意ではないのですが…(笑)、こちらが堅い表情でいると患者さんも緊張してしまって、うまく話せなかったり本音を話しづらくなったりしてしまいます。
診療においては、患者さんと信頼関係を築くことが適切な医療の第一歩と考えていますので、笑顔を忘れずに、安心して受診していただけるように心がけています。
【由紀子医師】私は、患者さんに「ほかに気になることはありませんか?」と何度かお声がけするようにしています。そうすると、最初は思いつかなかった症状や不調に気づいてお話してくださることがあるんです。やはり患者さんがどんなお悩みや不安を抱えているか知ることが重要ですので、どんなことでも安心して話していただける雰囲気づくりを心がけながら、日々の診療にあたっています。
林理事長は、終末期の患者さん対しても細やかな診療を行っていると伺いました。
【林理事長】私は、患者さんご本人はもちろん、ご家族にとっても悔いの残らない人生を送っていただきたいと思っています。たとえば、末期がん患者さんの場合、ご本人やご家族が「なんとかして痛みから解放されたい」と希望されていれば、少し強めの麻薬系鎮痛薬を使用することもあります。「どうしても最期に大好物のラーメンが食べたい」と言われたときは、可能な範囲で許可を出し、私も付き添ってお店に行ったこともありました。そのとき、患者さんやご家族がとても喜んでくださった姿が今も忘れられません。たとえ余命わずかだとしても、患者さんのお気持ちを尊重し、遺されるご家族にも心残りがないように、穏やかな最期に向けてできる限りのサポートをしていきたいと思っています。
お忙しい日々と思いますが、休日はどのように過ごされていますか?
【林理事長】私は福岡県保険医協会の会長を務めていますので、診療後や休日には協会の会議や講演、東京出張などが入ることも多く、ゆっくり休める日は少ないですね…。そのなかでも、やはり家族と過ごす時間が一番のリフレッシュになっていると思います。まだ小さい末っ子は、私と一緒にお風呂に入るのを楽しみにしてくれていているので、今しかない時間を大切にしていきたいですね。
さいごに、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【由紀子医師】当院は、外科・内科クリニックとして幅広く対応していますので、お困りのことがあれば何でもご相談いただきたいと思います。検査についても胃カメラやエコー検査、CTがあり、大きな病院まで行かなくても精密な検査ができます。迅速な診断で適切な医療につなげるように努めていますので、気になる症状があるときは気軽にお越しください。
また、今後は、ビタミンやミネラル等の栄養素を正しく取り入れることで病気の予防や治療を行う栄養療法も取り入れていく予定です。病気の早期発見・早期治療はもちろんですが、未病対策として皆さんの健康をサポートさせていただきますので、興味のある方はご相談ください。
【林理事長】以前、子どもが通う学校のPTA会長を務めたことがあるのですが、そのときに地域の方々と触れ合うなかで、私たちは知らず知らずのうちに多くの人に見守られ、支えられているんだと感じたんです。この地域に暮らす一人として私ができることは何だろうと考えると、医療・介護・障がい者福祉などの分野から貢献することではないかと思うようになりました。
子どもや高齢者が安心して暮らし、住み慣れた宗像市で人生をまっとうする――そのお手伝いを当院ができるように、これからも地域に寄り添った医療の提供に努め、福祉や介護の現場にも広げていきたと考えています。「林外科・内科クリニック」をどうぞよろしくお願いいたします。