患者さんはそれぞれお悩みやご不安を抱えて来院されます。その患者さんがお悩みやご不安を少しでも軽くして、安心してお帰りになれるような医療の提供を心がけています。そのために大切にしているのは、ていねいにわかりやすく説明して、患者さんの状態、診断がつく場合は診断名、今後の治療の選択肢などについてきちんとお伝えすることです。

患者さんからすれば、ご自身が病気なのかどうか、症状を改善するためにどのような治療の選択肢があるのか、といったことがわからないままでは不安が募るでしょうし、治療も押し付けになってしまいます。患者さんが納得されていない状態では、治療を続けるモチベーションも高まりません。

先ほど、生活習慣病の治療は長期にわたることも多いというお話をしましたが、「どうして生活習慣の改善が必要なのか、それをしないとどうなるのか」、「生活習慣を改善できればどのような効果が期待できるのか」といったことを患者さんご自身が理解し納得されることで、治療をがんばって続けようと思っていただきやすくなると思うのです。

また、患者さんがお子さんの場合は、医療機関に来ること自体ご不安も大きいでしょうし、実際クリニックで泣いてしまうお子さんもたくさんいらっしゃいます。親御さんもご心配だと思いますので、お子さんに対しても親御さんに対してもやわらかい表情とやさしい言葉で話しかけるなど、なるべくこわがらせないようにして、そのうえでていねいにご説明するよう努めています。