更新日: 2025-06-11

基本情報

名称:
おなかクリニック
診療科目:
内科, 消化器内科, 肛門外科, 消化器内視鏡内科, 消化器内視鏡外科, 外科
住所:
〒 192-0083
東京都八王子市旭町12-12

電話番号042-644-1127電話
する

「苦痛の少ない内視鏡検査」と「痔の日帰り手術」に注力。相談しづらいおしりの悩みは専用フロアを設け、専門医が丁寧に対応

貴院で実施されている内視鏡検査には、どのような特徴がありますか?

当院では、内視鏡検査において「苦痛の軽減」「高い精度」「安全性」の3つを重視しています。検査は、経験豊富な内視鏡の専門医が担当し、少しでも不安や負担を軽くできるよう、患者さん一人ひとりに寄り添った丁寧な対応を心がけています。
 
また、検査の精度を高めるには、医師の技術だけでなく、内視鏡機器そのものの性能も非常に重要です。そのため、当院では画像の鮮明さや操作性に優れた最新の内視鏡システムを随時導入し、常に高水準の診断環境を維持しています。わずかな変化や微細な病変も見逃さないよう、ハード面・ソフト面の両方から質の高い検査体制を整えています。

胃の内視鏡検査について、詳しく教えてください。

村井 隆三先生の写真

当院では、経口内視鏡検査と経鼻内視鏡検査のいずれにも対応していますが、基本的には「経口内視鏡検査」をおすすめしています。経口内視鏡は操作性に優れており、観察範囲が広く、粘膜の細かな変化までしっかりと確認できるため、短時間で精度の高い検査が可能です。
ただし、スコープが舌の付け根を通るため、嘔吐反射が起こりやすいという特徴があります。そこで当院では、鎮静剤(静脈麻酔)を使用し、患者さんがリラックスした状態で検査を受けられるよう配慮しています。「気づいたら終わっていた」とおっしゃる方も多く、苦痛の少ない検査を実現しています。
 
一方で、顎関節症などでお口が開けにくい方や、ご高齢で鎮静剤の使用にリスクがある方には、経鼻内視鏡検査をご提案することもあります。鼻から挿入することで嘔吐反射が起こりにくく、会話をしながら検査を受けられるというメリットがあります。経口・経鼻のどちらにも特性がありますので、患者さんの状態やご希望に応じて適切な方法をご提案いたします。ご不安な点がありましたら気軽にご相談ください。

大腸の内視鏡検査でも、鎮静剤は使用されるのでしょうか?

おなかクリニックの院内の写真

当院では、大腸内視鏡検査においても、鎮静剤や鎮痛剤を患者さんの状態に応じて適切に使用し、できる限り負担の少ない検査を心がけています。検査中の痛みや不快感を軽減することで、初めての方でも安心して受けていただける環境を整えています。
 
大腸カメラでは、腸のひだの裏側まで丁寧に観察する必要があるため、腸管を膨らませて視野を確保する工程が欠かせません。従来は空気を用いていましたが、検査後もおなかの張りが続き、不快感が残ることが少なくありませんでした。
そこで当院では、体内に吸収されやすい「炭酸ガス(CO2)」を導入しています。炭酸ガスは空気よりも吸収が速く、検査後のおなかの張りや不快感が早期に解消されるため、より快適にお過ごしいただけます。加えて、内視鏡専門医※3としてこれまでに培ってきた確かな技術と丁寧な挿入操作により、身体的な負担を抑えた質の高い検査を提供しています。
 
※3 日本消化器内視鏡学会内視鏡専門医

大腸の検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除することは可能でしょうか?

検査中に発見されたポリープが小さく、数も限られており、安全に処置できると判断した場合は、その場で切除を行っています。ただし、ポリープの大きさや形、数、出血のリスクなどによっては、より高度な医療機関での治療が必要になることもあります。その際は、適切な専門医療機関へ責任をもってご紹介いたします。
 
当院で行う大腸ポリープの切除は日帰りで対応していますが、出血や穿孔といった合併症のリスクも伴うため、術後は一定期間の安静が必要です。具体的には、検査後3日間ほどは激しい運動を避けて安静に過ごしていただき、2週間程度は消化に良い食事を心がけていただくほか、遠方への旅行や出張もお控えいただいています。
こうした注意点については、事前にしっかりとご説明し、ご理解・ご納得いただいた上で処置を行いますので、ご安心ください。

貴院では、痔をはじめとする肛門疾患の診療にも力を入れていらっしゃるそうですね。

村井 隆三先生の写真

はい。当院では、おしりに関する症状や疾患に専門的に対応するため、「おしりセンター」を開設し、当院ビルの5階に専用の診療フロアを設けています。診療は、消化器外科専門医・大腸肛門病専門医※4の資格を持つ羽田丈紀医師を中心に、経験豊富な医師が担当しており、女性医師による外来診療日も設けるなど、患者さんが相談しやすい環境づくりに努めています。
 
痔には、いぼ痔(痔核)、切れ痔(裂肛)、あな痔(痔瘻)の3種類があります。痔核や裂肛は、初期であれば薬による炎症のコントロールや、排便習慣の見直しといった保存的治療で改善が見込めますが、症状が進行すると手術が必要になるケースもあります。一方、痔瘻については、基本的に手術による根治が必要です。
当院では、これらすべての手術に対応しており、日帰りでの施術が可能です。2024年には年間369件の手術を行うなど、確かな実績を積み重ねています。
 
おしりの悩みはデリケートな問題で、受診をためらわれる方も多くいらっしゃいます。しかし、症状が軽いうちに治療を開始することで、痛みや治療の負担を最小限に抑えることができます。また、出血=痔とは限らず、大腸がんや炎症性腸疾患といった重大な病気が隠れている場合もあります。
「恥ずかしい」「もう少し様子を見よう」と放置せず、違和感や出血、痛みなど気になる症状があれば、どうか早めにご相談ください。専門性と経験を活かし、安心して治療に臨んでいただける体制を整えてお待ちしております。
 
※4 日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医