更新日: 2022-02-22

基本情報

名称:
ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック
診療科目:
耳鼻咽喉科
住所:
〒 182-0002
東京都調布市仙川町2-12-6 アヴェニール仙川1-A

電話番号03-3326-3387電話
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風邪や中耳炎、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などの一般的な疾患から、難聴やめまいなどの専門的治療まで幅広く対応

どのような患者さんが多く来院されますか?

近澤院長の写真2

当院には、0歳児から90歳以上の方まで、幅広い年齢の患者さんが受診されています。
風邪や中耳炎、花粉症などのアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、扁桃炎など、耳、鼻、のどの一般的な病気だけでなく、専門的な検査や治療が必要な難聴やめまい(平衡機能の障害)、補聴器の相談、睡眠中のいびき・無呼吸を気にされて、「睡眠時無呼吸症」の検査・治療を受けたいなどさまざまな主訴に対応していますが、その中でも、20代〜50代の働く世代では、低い周波数の音が聴こえにくくなる内耳性の難聴「急性低音障害型感音難聴」の患者さんが多いでしょうか。

また、コロナ禍のテレワークによって、イヤホンの使用が増えたことで、外耳炎や外耳湿疹、カビが生えてしまう外耳道真菌症といった外耳道(耳の穴から鼓膜まで)のトラブルを抱えて受診される方が増えています。

お子さんの場合ですと、鼻水や咳、のどの痛みなどの風邪の症状、中耳炎などの耳の症状のほか、「耳垢が詰まっているようだから診てください」と言って来院される親御さんもいらっしゃいますね。また、最近は、「スギ花粉症」の発症年齢が下がっており、アレルギー性鼻炎が疑われる子にアレルギー検査を受けてもらうと、2歳くらいで「スギ花粉症」を発症している子が多くなっています。

急性低音障害型感音難聴とは、どのような病気ですか?

「急性低音障害型感音難聴」は、主にストレスや過労、睡眠障害、不規則な生活などが原因で発症し、「音が反響して聞こえる」とか、「耳がボワンボワンとしている、詰まった感じがする」といった耳の症状が出現し、時には軽いめまいまで伴うことがある病気です。
内服薬による薬物療法と生活指導による治療を主体に行いますが、治っても再発しやすいので、患者さんには「症状が良くなっても生活習慣に気をつけて油断しないこと、万が一再発したら、すぐに受診されるように」とお伝えしています。

また「急性低音障害型感音難聴」と似たよう症状があらわれる疾患に「耳管開放症」があります。鼻と耳をつなぐ「耳管」は、通常、閉じたり開いたりして耳の中の圧力を調整しているのですが、耳管開放症を発症すると耳管が必要以上に開きやすくなってしまいます。比較的若い女性に多く、またダイエットや病気などで急激にやせてしまった人に発症しやすいです。まずは漢方薬による薬物療法を行うのですが、それが効きにくい場合は、粘度のあるゼリー状の薬剤を注入する「耳管処置」で、症状を改善させる対症療法を行うこともあります。

このように、特に耳がつまった感じや音が響くなど、症状が似ていても異なる病気であるため、当院では、「耳管機能検査装置」を導入して、的確な診断と治療に努めています。

力を入れている診療がありましたら教えてください。

近澤院長の写真3

耳鼻咽喉科の病気全般について力を入れています。その中でも、特に、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の患者さんが多いので、慈恵会医科大学病院での治療経験を活かして、大学病院レベルの専門的な診断や治療を提供することに力を注いでいます。
「急性副鼻腔炎」の場合、基本的に内服薬で治ることが多いのですが、短期的に再発を繰り返してしまうとか、風邪をひくとすぐに副鼻腔炎になってしまうようなら、「慢性副鼻腔炎」の可能性が考えられるので、可能な限りCT検査をお勧めしています。
CT検査は、近隣の施設で受けていただき、その検査結果を当院で診断し、治療方針を決めていきます。

耳については、外耳や中耳にできる「真珠腫」のように、進行し悪化すると手術が必要になる病気や、再発しやすい「急性低音障害型感音難聴」「メニエール病」などの病気については、特に、病態の変化を見逃さないよう定期的な管理に力を入れています。

真珠腫というのは、いわゆる“耳垢の塊”で、外耳道の皮膚の内部にできてしまうと「外耳道真珠腫」と呼ばれます。進行すると外耳道の骨が溶け、痛みや耳だれが出現します。軽症の段階であれば、点耳薬や外耳道の清掃といった保存的治療で経過をみていきます。
一方、鼓膜の一部が袋状に陥没し、その中に耳垢が溜まって真珠腫ができてしまった状態が「中耳真珠腫(真珠性中耳炎)」です。真珠腫は細菌の温床になりやすいため、悪臭の耳だれを引き起こすだけでなく、進行性のため、周囲の骨を溶かしながら真珠腫が大きくなり、耳小骨が破壊されると難聴になります。さらに真珠腫が進行すると、めまいや顔面神経麻痺まで引き起こすことがあります。
中耳真珠腫は、ステージが進んでしまうと手術しか治療手段がありませんが、軽症(初期)とみられる場合は、定期的にCT検査を受けていただき、進行度合いを確認しながら保存的治療を行うことができます。ただし、中耳真珠腫は、視診では確認できない耳の奥に入り込んで増大している可能性もあるので、大学病院など高度医療機関と双方向で情報を共有し、正確な病態の診断や重症化の予防にも努めています。