「手術への憧れ」を抱き消化器外科医の道へ。大学病院や日本有数の大腸肛門疾患専門施設で研鑽を積み、大阪市で開業
はじめに、先生が医師を志したきっかけと、外科を専攻された理由を教えてください。

医師を志したのは、小学生の頃でした。親戚に医療関係者が多かったこともあり、ごく自然に「将来は医者になりたい」と思うようになったんです。その夢を実現するために兵庫医科大学医学部へ進学し、卒業後は滋賀医科大学医学部附属病院の外科学講座に入局しました。
数ある診療科の中で外科を選んだのは、「手術への強い憧れ」があったからです。親戚の一人が消化器外科医として活躍しており、手術を通じて患者さんの命や生活を救う姿に強く心を動かされたのが、外科を志した一番の理由です。
開院されるまでのご経歴をお聞かせください。
大学病院や関連の基幹病院で、主に消化器系の外科手術を担当し、鼠径ヘルニアや胆石など、多岐にわたる症例に携わってきました。キャリアの初期には開腹手術が主流でしたが、次第に腹腔鏡手術が普及し、両方の技術を習得できました。
大学時代、肛門疾患治療を専門とする恩師との出会いがあり、その影響で私自身も肛門疾患に強く関心を持っていました。より専門性の高い環境で学びたいという思いが強まり、2016年には思い切って医局を離れ、日本有数の大腸疾患専門施設であるJCHO東京山手メディカルセンターに入職。ここで、肛門疾患に対する高度な診療技術と内視鏡技術の両方を集中的に学ぶことができたことは、現在の診療にも大きく活かされています。その後は、大堀IBDクリニックの院長を務め、大阪中央病院の肛門外科、あびこ病院を経て、2020年に当クリニックを開業するに至ります。
開業場所として大阪市を選ばれたのはどうしてでしょうか?
私は滋賀県の出身ですが、大阪は2019年に大阪中央病院に入職して以来、慣れ親しんだエリアでもあります。特に、住吉区を開業地として選んだのは、この地域では専門的な肛門科が少なく、多くの方が肛門疾患で悩みながらも適切な治療を受けられずにいる現状があると感じたからです。私の専門性を活かし、こうした方々のお役に立ちたい──その思いから、この地での開業を決意しました。
