腹痛から風邪、生活習慣病、予防接種まで幅広く診療。胃・大腸内視鏡検査では、苦痛を抑えた精度の高い検査を目指す
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?
当初、想定したとおり、20〜40代くらい方が大半を占めています。主訴としては、腹痛や腸炎といった消化器症状の患者さんが多いでしょうか。胃と大腸の内視鏡検査にも力を入れていますので、検診を受けに来院される方もいます。
また、一般内科も診療していますので、風邪やインフルエンザ、高血圧、糖尿病などの生活習慣病の患者さんも多いですね。
有住先生が得意とされている胃・大腸内視鏡検査について、詳しく教えてください。
当院は、できる限り苦痛の少ない胃・大腸内視鏡検査を目指しており、胃カメラ、大腸カメラともに、鎮静剤を使用して検査を行っています。また、検査では胃や大腸を拡張させるために空気を送っていくのですが、当院では炭酸ガス装置を使用し、お腹のハリや検査後の不快感の軽減に努めています。
胃カメラは、経鼻、経口の両方に対応し、患者さんのご要望や状態に応じて使い分けています。大腸カメラは、患者さんがなるべく痛みを感じないようていねいに挿入しつつ、スピーディーに進めています。
内視鏡システムにはAI(人工知能)を導入しており、私がこれまで培ってきた専門家としての目と、AIによるダブルチェックで病変の見落としを防ぎ、がんの早期発見・早期治療に努めています。万が一、検査中にポリープを発見した場合は、あらかじめ患者さんの同意をいただいた上で、その場で切除することも可能です。また、専門機関での対応が必要だと判断した場合は、近隣の大学病院などを紹介しますのでご安心ください。
患者さんに負担をかけない検査を心がけているのですね。
やはり、検査で「痛い」「しんどい」と思われた患者さんは次の受診を控えるようになってしまいますので、不安を和らげるように努めています。院内の設備も、大腸カメラを受ける方が腸管洗浄液(下剤)を飲む前処置室をはじめ、専用トイレ、更衣室を各3つ、検査後に鎮静剤の効果から覚めるまで1時間程度休んでいただくためのリカバリー室などを設けました。何かあれば私や看護師、スタッフがすぐにサポートしますので、内視鏡検査を初めて受ける方も安心して受診していただけると思います。
また、胃カメラ・大腸カメラの同日検査、土曜の検査にも対応していますので、なかなか時間がとれないという方にも利用していただけると嬉しいですね。
比較的若い患者さんが多いとのことですが、内視鏡検査ではどのような感想が聞かれますか?
ほとんどの患者さんが鎮静剤を使用されますので、「知らないうちに検査が終わっていた」とか「よく眠れた」とおっしゃる方が多いですね。特に、大腸内視鏡検査は、大腸がんだけでなく、若い人に多い潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸炎の診断にも役立ちます。強い腹痛や便秘、下痢といった症状に悩まれていたら、ぜひ一度、内視鏡検査を受けていただきたいですね。原因が特定できれば治療によって症状の改善が目指せますので、がまんして悪化させてしまう前にご相談ください。
胃・大腸内視鏡検査のほかに、どのような診療が受けられますか?
肝臓がんや膵臓がん、胆石などの発見に有効な腹部エコー装置を導入し、胃がんや胃・十二指腸潰瘍の原因となるピロリ菌の検査・除菌も行っています。
こうした消化器内科の診療に加えて、地域のかかりつけ医として、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の治療や管理、風邪、インフルエンザ、予防接種など、病気予防も含めて健康面でのご相談に幅広く応じています。