更新日: 2023-07-18

基本情報

名称:
かわらだ心臓足血管クリニック
診療科目:
循環器内科, 内科
住所:
〒 558-0013
大阪府大阪市住吉区我孫子東2-1-6 アビコエイトビル1階

電話番号06-4700-7888電話
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複雑に影響し合う疾患の治療は原因の見極めが重要。理想の医療を実践するため開業へ

ここで、開業に至る経緯についてお聞きしたいと思います。先生は広島大学医学部で学ばれたあと、岸和田徳洲会病院で初期研修を受け、同院の循環器内科に入局されました。循環器内科を専門に選ばれたのはどうしてですか?

河原田先生の写真

医学生の時から循環器内科や心臓血管外科に関心があり、岸和田徳洲会病院での初期研修から救急医療に携わっていました。搬送されてきた急性心筋梗塞の患者さんがカテーテル治療を受け、救命に至る場面に幾度となく立ち合うことができ、自分が知識と技術を身に着けることで目の前の患者さんの命を救うことができる循環器内科医を志しました。

同院では、急性心筋梗塞や狭心症といった心臓の疾患に対してカテーテルなどの治療を行う傍ら、全身の血管治療にも携わりました。頚動脈狭窄症、下肢閉塞性動脈硬化症、腹部大動脈瘤、腎動脈狭窄症など全身の重要な血管病のカテーテル治療についても多くの臨床経験を積みました。循環器内科というと、心臓疾患を思い起こされる方が多いかもしれませんが、全身の血管治療も非常に重要です。心臓や血管の病気は複雑に影響し合うため、心臓だけ診ていると首や足の血管の問題を見過ごしたり、またはその逆、といったことが起こりかねません。ですから、病気を見逃さず適切に治療するためには、心臓だけ、血管だけを診るのではなく、全身に気を配って診療にあたる必要があります。同院で「木を見て森を診る」重要性を教わったことは、私の医療のあり方の原点にもなっています。

2009年から2年間、スタンフォード大学に留学され、その後、国立循環器病研究センターの心臓血管内科に招聘されたと伺いました。

はい、同大学の心臓血管内科で最新のカテーテルの治療を経験したほか、血管疾患の血管内画像の研究に携わらせていただきました。帰国後、2012年からは国立循環器病研究センターの心臓血管内科に声をかけていただき、閉塞性動脈硬化症や難病指定されているバージャー病などで手足の血管が詰まってしまった患者さんの診療、特に先進的なカテーテル治療に従事しました。現在も国立循環器病研究センターの客員部長として医師主導治験に取り組んでいます。

そして2022年6月に貴院を開業されました。どのような思いから開業を決断されたのですか?

大病院での診療は紹介を受けてから始まることが多く、救命や救肢できた患者さんも多くいらっしゃいましたが、その一方で全力をつくしても心筋梗塞のために救えなかった方、下肢動脈閉塞のために膝切断を回避できなかった方も経験しました。これらの悲しい思いや苦しい思いを繰り返さないためには、病気の啓蒙、予防や早期診断治療が重要と考え、開業の決断に至りました。

クリニックは大病院よりも受診の敷居が低く、「息苦しくて足がむくんで痛い」というような、心臓、血管、リンパ、神経、関節など複数の病状が併存し、どこを受診したらよいかわからないといった患者さんにも対応しやすくなります。複雑な病状の患者さんにも丁寧な診察を行い、治療の優先順位を見極めることを心がけています。

かわらだ心臓足血管クリニックの待合室写真
白色で統一した待合室は、やさしくも洗練された空間