一般整形外科に加え、リウマチ・骨粗しょう症の専門治療にも注力。充実したリハビリの提供で健康寿命の延伸に努める
貴院の診療内容について教えてください。

地域のかかりつけ医として、腰や膝などの慢性的な痛みから急なケガや骨折まで、整形外科領域を幅広く診療しています。私の専門であるリウマチについては、大きな病院に行かなくても専門的な治療ができるよう体制を整えています。
また、クリニック名に冠した骨粗しょう症の診療にも力を入れています。骨粗しょう症は高齢の女性に多い疾患ですが、近年は性別・年齢を問わず増加しています。骨粗しょう症が進むとちょっとしたことでも骨折したり、自覚症状のない「いつの間にか骨折」で日常生活に支障がでたりする場合もあります。先ほどもお話ししましたが、できるだけ早く診断と治療を行い、将来的な機能障害を防ぎたいと考えていますので、当院では骨折を起こす前から危険性を評価して積極的に治療を行うように努めています。
リウマチの診療は、一般的にどのような流れで進めるのでしょうか?
リウマチが疑われる場合は、レントゲンや超音波(エコー)の検査を行って関節の破壊や炎症の状況を確認したり、血液検査でリウマチ患者さんに特徴的な抗体がみられるかを調べたりして、体の状態を詳しく確認します。
その結果、リウマチと診断した場合は、患者さんの状態に応じて治療を進めていきます。薬物療法では、従来の抗リウマチ薬の処方のほか、免疫抑制剤、生物学的製剤、JAK阻害薬などを症状に合わせて使用します。
また、リウマチの治療では、薬物治療と合わせて早期から軽い運動やリハビリを行うことで、将来的な機能障害を抑える効果があることがわかってきました。当院では、患者さんのご希望を伺いながら、リハビリを取り入れた治療をご提案したいと考えています。
貴院で受けられるリハビリテーションについて詳しく教えてください。

当院では、物理療法と運動療法によるリハビリを提供しています。物理療法では、温熱、低周波、超音波などの物理的刺激で症状の軽減をめざします。
運動療法では、理学療法士や作業療法士の指導を受けながら、全身や身体の一部を動かして症状の改善や予防を図ります。当院には、理学療法士が4名、作業療法士が1名常駐し、ほぼマンツーマンのかたちで患者さんをしっかりとサポートさせていただきますので、お困りのことがあれば気軽にご相談ください。
また、将来的には、介護保険を使った短時間型の通所リハビリテーションの提供も考えています。現在の医療制度では、保険適用になるリハビリ日数が限られているため、長く続けることが難しいのが現状です。そのため、ご高齢の患者さんやリウマチの患者さんは、リハビリを止めてしまうとまた症状が悪化して、体の状態を維持できなくなることがありました。そこで、介護保険を使って定期的にリハビリを受けていただけるようにして、患者さんが身体機能をしっかり維持できる環境を整えたいと思っています。