「胃がんや大腸がんで苦しむ方をゼロに」を目標に、病気の早期発見・早期治療に努める
内視鏡検査はどのようなときに受けるのが望ましいのでしょうか?
胃カメラ検査は、ヘリコバクター・ピロリ菌に感染しているかどうかがポイントのひとつです。ピロリ菌は胃がんの発症リスクを高めますので、ピロリ菌に感染した方や除菌治療をした方は1年に1回程度、内視鏡検査を受けていただくとよいと思います。
大腸カメラ検査については、40~45歳までに一度は受けていただくのが理想です。気になる症状としては、便潜血検査で陽性だった方は必ず検査していただきたいですし、慢性的な便秘・下痢、おなかの痛みや張り、急激な体重減少などの症状がある方も早めにご相談ください。胃カメラも大腸カメラも、どのくらいの頻度で受けるとよいのかは患者さんによって違います。年齢にかかわらず、まずは一度検査を受けてご自身の状態を確認していただくのが大切だと思います。
先生が日々の診療で心がけていることを教えてください。
大きな病院に勤めていた頃は、どうしても時間に追われて慌ただしい診療になることが多かったので、現在はできるだけ時間を確保し、患者さん一人ひとりに向き合うようにしています。患者さんの症状や、何に困っているのかなどを丁寧にお聞きし、しっかりと時間をとりながら診療するように意識しています。
また、医療の場において医師と患者さんは“対等なパートナー”だと考えていますので、患者さんの気持ちを尊重しつつ、同じ目線に立って診療を行うことを大切にしています。患者さんが気になることは何でも気軽にご相談いただけるよう、話しやすい雰囲気づくりにも努めています。
診療時間外や休日はどのようにお過ごしになっていますか?
小さい子どもが2人いるので、休日は子どもと遊んだり一緒に出かけることが多いですね。息子が乗り物好きなので、広島市内を走る路面電車やバスなどの公共交通機関を“見る旅”を楽しんだりしています。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

胃がんと大腸がんは、がんの中でも罹患数・死亡数ともに長年上位に位置していますが、特に大腸がんは年々患者数が増えています。その状況を少しでも改善し、胃がんや大腸がんで苦しむ方をゼロにしたい——これが当院の一番の目標です。
胃がんはヘリコバクター・ピロリ菌、大腸がんは大腸ポリープが主なリスク要因(発生要因)と判明しており、これらを発見するには内視鏡検査が欠かせません。また、近年は内視鏡診断・治療の進歩により、胃や大腸の早期がんは早期発見・早期治療で完治するケースも増えました。
当院は、「胃カメラや大腸カメラを受けるのが怖い」という方の不安に応える内視鏡検査の提供を目指しています。苦痛が少ない検査はもちろん、お忙しい方にも気軽に受けていただけるよう、土日の検査や胃カメラと大腸カメラの同日受診もできる検査体制を整えています。これまでに培ってきた技術と経験を活かし、「この検査ならまた受けてもいいな」と思っていただけるような検査の実施に努めてまいります。どうぞお気軽にご相談ください。