幅広い内科・消化器疾患に対応。「苦痛の少ない内視鏡検査」で受診しやすい環境づくりに尽力
貴院の診療内容について教えてください。
当院は内科、消化器内科を掲げ、全身の診療を行っております。内科では、咳や頭痛といった症状から、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病や慢性疾患など、幅広い内科疾患の診療に対応しています。
消化器内科では、腹痛や胃痛、便秘、下痢、吐き気、胃もたれといった症状の診療を行うほか、「患者さんの苦痛が少ない内視鏡検査」の実施に力を入れています。おなかに関するお悩みがある方はもちろん、健康診断や人間ドックで要精密検査と診断された場合など、お気軽にお越しください。
「患者さんの苦痛が少ない内視鏡検査」に力を入れているとのことですが、具体的にはどのような取り組みをされていますか?

内視鏡検査に際しては、患者さんのご希望に応じて鎮静剤を使用しており、患者さんはうとうとした状態または眠られた状態で検査を受けていただけます。検査終了後は鎮静状態から覚醒するまでリカバリー室でお休みいただきますが、院内では検査前から検査後までリクライニング式ストレッチャーに乗ったまま移動できますので、無理に起き上がって歩いて移動する必要がなく、転倒の心配もありません。自然に目が覚めるまで、ゆっくりお過ごしいただけます。
また、当院で採用しているのは最新鋭の内視鏡システムで、鮮明な画像で確認できることに加え、挿入するスコープの径が細く、嘔吐反応の起こりやすい経口内視鏡検査でもご負担を和らげることができます。もちろん、嘔吐反応の起こりにくい経鼻内視鏡検査も実施可能です。
さらに、大腸の内視鏡検査については、腸管を無理に伸ばしたり押したりすることなく挿入して痛みを抑える「軸保持短縮法」や、腸管に少量の水を注入しながらスコープを滑らせるようにして奥へ進めることで患者さんのつらさを和らげる「浸水法」を採用し、安全性への配慮と苦痛のさらなる軽減に努めています。
大腸の内視鏡検査を受ける場合、下剤の服用はどこで行うことになりますか?

基本的には、ご自宅での服用をお願いしています。ただし、体調やご事情によりご自宅での服用が難しい方、あるいは遠方から来院される方については、院内での服用にも対応しています。当院にはカーテンで仕切られた半個室のスペースをご用意しており、そちらで落ち着いて下剤の服用・排便処置を行っていただけます。
また、大腸内視鏡検査でポリープが見つかった場合は、その場で切除を行うことが可能です。ただし、病変が大きい場合や出血リスクが高いと判断される場合には、無理をせず、入院設備の整った医療機関へのご紹介を行っています。必要に応じて速やかに連携を取りますので、どうぞご安心ください。
患者さんの負担を軽減するために、さまざまな工夫がなされているのですね。
内視鏡検査と聞くと、「痛そう」「つらそう」といったイメージを抱かれる方が多く、なかには以前の検査で苦しい経験をされたことから、「もう二度と受けたくない」と思ってしまう方もいらっしゃいます。そうした不安や記憶が原因で検査を先延ばしにしてしまうと、もし病気があった場合にも、早期に発見・治療する機会を逃してしまう可能性があります。
私たちは、そうした状況を少しでも減らし、より多くの方に安心して内視鏡検査を受けていただけるよう、「これならまた受けてもいい」と思っていただけるような検査体験の提供を目指しています。できるだけ苦痛を感じさせない工夫はもちろんのこと、ご不安な点があれば丁寧にご説明し、鎮静剤の使用なども含めて、患者さんのご希望や体調に合わせた方法をご提案しています。
「検査が怖い」「以前つらかった」という方こそ、ぜひ一度ご相談ください。年齢的に気になることが増えてきた方、症状はないけれど一度はチェックしておきたいという方にも、安心して検査を受けていただけるよう、スタッフ一同、丁寧にサポートさせていただきます。