小児科専門医・アレルギー専門医として多様な経験を積み、生まれ育った地でこどもクリニックを開業
はじめに、先生が医師を志したきっかけと、小児科を専門に選ばれた理由を教えてください。

特別なきっかけがあったわけではないのですが、医師は多くの人の役に立てる仕事であり、自分自身もやりがいを感じることができる職業だと感じて目指すようになりました。医師になった今振り返ってみると、自分が志した職業に就けていることはとても幸運で、ありがたいことだと思います。
小児科を選んだのは、全身を診ることができる点に魅力を感じたからでしょうか。特に内科は、循環器、呼吸器、消化器といったように専門領域が細かくわかれますが、小児科は子どもの体全体を広く総合的に診られる点に惹かれて専攻しました。金沢医科大学医学部卒業後に小児科学教室に入局し、診療の傍ら大学院にも進み、小児の免疫系統に関する研究で学位を取得しました。
金沢医科大学病院や日本赤十字社医療センター第二小児科(新生児未熟児科)では、どのような症例・疾患に携わってこられたのでしょうか?
基本的には、子どもの病気全般を幅広く診療していました。大学病院や日本赤十字社医療センターでは、未熟児や新生児への高度医療も行っていましたので、先天的な病気を抱えた乳幼児の診療にも数多く携わりました。また、大学院で免疫学を学んだのもあり、湿疹や気管支喘息、アレルギー性鼻炎など、アレルギー性疾患の専門診療にもあたりました。
埼玉医科大学に移られた後も、小児疾患を広く診療されたのでしょうか?
そうですね。小児科全般の診療に携わったのは同じですが、埼玉では地域の総合病院に勤務していましたので、高度医療を扱う大学病院よりも、より身近で多様な症状・疾患の患者さんを診ていました。この頃は本当に忙しくて、月に15回当直するときもありましたね。子どもは夜間に突然体調を崩すことも多いので、24時間体制で患者を受け入れ、私も小児救急で軽症から重症まで、さまざまな疾患の診療経験を積みました。
そして、2000年に「澤田こどもクリニック」を開業されました。開業を決心された経緯や思いをお聞かせください。
現在も問題になっていますが、小児医療は必要とされる人手や技術の専門性に対して収益性が低く、経済的な観点から縮小・廃止になることが少なくありません。私が勤務していた病院も小児科が閉鎖されることになり、大学に戻る選択肢もありましたが、これからも小児科医として生きていくならば開業という道もあるのではないかと考え、クリニックの開業を決意しました。
当院のある場所は私自身が生まれ育った地域で、近隣には子どもの頃からの友人やお世話になった方々もいます。開業から25年経ちましたが、今後も医療を通して地域に貢献していきたいと思っています。
