更新日: 2025-10-28

基本情報

名称:
真清クリニック
診療科目:
眼科
住所:
〒 262-0006
千葉県千葉市花見川区横戸台14-1

電話番号043-259-5951電話
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手術やレーザー治療、漢方治療など幅広い治療選択肢の中から、患者一人ひとりのための“パーソナル治療”を実践。患者の実生活に即したロービジョンケアにも注力

現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?

日比野 久美子先生の写真

ご高齢の方が増えるにつれて、加齢黄斑変性症や白内障、緑内障、糖尿病網膜症など、加齢や生活習慣病に伴う目の病気で来院される方が増えている印象があります。往診も同様で、眼圧検査や眼底検査はご自宅でも対応可能ですので、緑内障の眼圧コントロールや糖尿病網膜症の予防など、継続的な治療や検査が必要な患者さんに対して訪問診療を行っています。
また、ロービジョンケアや漢方治療を希望される患者さんもいらっしゃいますし、白内障・緑内障・霰粒腫・眼瞼下垂など手術を目的に受診される方も多く来院されています。

具体的にどのような診療が受けられるのか、まずは、手術を含めた一般眼科から教えてください。

当院では、一般眼科の診療に必要な検査機器を一通り備えており、近視・斜視・弱視・眼精疲労・ドライアイ・花粉症といった、日常的によく見られる目のトラブルから、白内障・緑内障・網膜剥離など、より専門的な治療が求められる疾患まで、幅広く対応しています。

手術が必要なケースにも、たいていの眼科手術には対応しており、たとえば、霰粒腫や麦粒腫(ものもらい)、睫毛内反(逆さまつげ)など比較的軽度な手術については、当院内で日帰り手術を実施しています。一方で、白内障や緑内障、眼瞼下垂など、全身状態の管理を伴うような手術に関しては、安全面を第一に考え、私の実弟が院長を務める「メディカルプラザ加瀬外科・加瀬眼科」にて実施しています。外科医である弟と連携し、患者さんの状態に応じて万全の手術体制を整えていますので、安心して治療を受けていただけます。

レーザー治療も行っていらっしゃるそうですね。

レーザー治療機器の写真
レーザー治療機器

はい。当院では、手術や点眼薬・内服薬による薬物療法に加えて、網膜光凝固術やYAGレーザーといったレーザー治療にも対応しています。眼科の分野でも医療技術の進歩により治療の選択肢が広がっており、患者さん一人ひとりに合わせた多角的なアプローチが可能になっています。
たとえば、以前は手術が主流だった白内障も、視力が1.0~1.2と比較的良好な方であれば、必ずしも手術を選択せずに、眼鏡の調整などで視機能の改善が期待できるケースもあります。また、加齢黄斑変性症についても、当院では手術に加え、抗VEGF薬による硝子体内注射を用いた治療にも対応しており、疾患の進行を抑える選択肢が増えています。
治療方法の選択については、診察や検査結果をもとに総合的に判断し、一人ひとりの患者さんの年齢や生活スタイル、ご希望なども踏まえた“パーソナル治療”を大切にしています。

眼科の漢方治療は、どのような疾患や症状に向いているのでしょうか?

眼科の症状の中には、明確な疾患と診断されるわけではないものの、患者さんが不快感や不調を訴えるケースも少なくありません。たとえば、「目が疲れる」「まぶたがピクピクする」「目が重だるい」といった症状に加え、「頭痛」「肩こり」「倦怠感」などの全身症状を伴う場合、点眼薬などの標準的な西洋医学的治療だけでは改善が難しいことがあります。

そうしたケースでは、身体全体のバランスや体質に着目する東洋医学の視点からアプローチすることで、症状が改善する可能性があります。たとえば、慢性的な疲労や虚弱体質が背景にあると考えられる場合には、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」などの漢方薬が有効なことがあります。

目の症状の中には、眼そのものの疾患に起因するのではなく、全身状態や自律神経の乱れ、体質的な要因が関与していると考えられるケースもあります。そのような場合には、漢方治療が有効な選択肢となり得るのです。当院では、必要に応じて東洋医学の視点も取り入れながら、患者さん一人ひとりの体質や症状に応じたオーダーメイドの治療をご提案しています。

ロービジョンケアについても、どのような診療が受けられるのか教えてください。

日比野 久美子先生の写真

視覚障害というと、身体障害者手帳の交付対象となる6級以上の障害がある場合を想像される方が多いかもしれません。しかし実際には、その等級には該当しないものの、視力や視野の低下によって、日常生活や仕事に支障をきたしている「ロービジョン」の方も多くいらっしゃいます。

私は30年以上にわたり、ロービジョンの方々への支援に取り組んできました。診療ではまず、視力・視野の精密検査を行い、その結果に応じて、拡大読書器や拡大鏡、遮光眼鏡、照明の工夫など、見え方を補うための補助具や工夫をご提案しています。また、必要に応じて、ロービジョン訓練だけでなく、福祉・行政サービスにつなぐ支援も行っており、医療と福祉の橋渡し的な役割を果たすことも重視しています。

ロービジョンケアは、視力を回復させる医療とは異なり、「残された視機能を最大限に活かして生活の質を高める」ことを目的とした支援です。目の見えにくさに悩んでいながら、相談先が分からずに困っている方も少なくありません。そうした方々が少しでも前向きに日常を送れるよう、今後も丁寧な診療と支援を続けていきたいと考えています。