働き世代の患者を中心に、気管支喘息、花粉症などの呼吸器・アレルギー疾患で専門性の高い診療を提供
現在、どのような患者さんが来院されていますか?
当院は柏駅から徒歩数分ということもあり、患者さんの多くは近隣地域にお勤めの方や20~50代の働き世代の方が受診されています。
内科、呼吸器内科、アレルギー科を標榜していますが、大半の患者さんは呼吸器症状で来院されます。特に、新型コロナウイルス感染が拡大してからは、咳でお悩みの方が増えました。疾患としては気管支喘息が圧倒的に多く、そのうち半分ほどは、子どもの頃に小児喘息を患っておられた方が成人後に再発するケースが多いですね。「咳が止まらない」「息が苦しい」といった症状を訴えてこられた方を診察したら喘息だったということもありますし、花粉症の時期はアレルギー検査の方も多くお見えになります。
気管支喘息の診察や治療は、どのように進められるのでしょうか? 一般的な流れについて教えてください。
気管支喘息は、気管が慢性的に炎症を起こしている状態で、そのため気道が狭くなって息苦しくなったり、呼吸のときに「ゼーゼー」という音がしたり、咳が出たりします。診療では、問診で症状などをお伺いし、診察したうえで、必要に応じて検査を行います。気管支喘息の検査にはさまざまなものがありますが、当院では主に呼気NO検査を実施しています。この検査では、吐く息の中の一酸化窒素濃度(FeNO)を測定することで、気道の炎症の状態を確認し、喘息がどうかを調べます。
治療は基本的に薬剤療法で、発作が起こったときに症状を鎮める「発作治療薬」と、発作が起こらないようコントロールする「長期管理薬」の両面から治療を行います。吸入ステロイド薬は長期管理薬の代表的なものですが、最近は新たな薬として、過剰なアレルギー免疫反応を抑える分子生物学的製剤(バイオ製剤)が出ていたり、形状も吸い込むもの、内服するもの、貼るもの、注射するものなどさまざまな種類があります。
以前にくらべて重症・難治性喘息の治療の選択肢も増えていますので、患者さんの苦しさや症状の重さ、治療に対するご希望などを確認しながら適切な治療をご提案するようにしています。
アレルギー科と内科では、どのような診療を受けられるのでしょうか?
アレルギー科では、花粉症や食物アレルギーといった疾患の診療を行っています。当院では、花粉や動物、ハウスダスト、食物など、アレルギー症状の起きやすい主要39項目のアレルギーを1回の採血で調べることができる検査(Viewアレルギー39)を実施しています。特に、アトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーなどのお持ちの方におすすめですので、気になる方は気軽にご相談ください。
内科は、風邪や頭痛、腹痛などの日常的な症状のほか、高血圧症や脂質異常症といった生活習慣病の診療にも対応しています。より専門的な治療が必要な疾患については、連携している医療機関を紹介しています。