更新日: 2023-12-20

基本情報

名称:
海岸歯科室
診療科目:
歯科, 矯正歯科, 小児歯科
住所:
〒 261-0004
千葉県千葉市美浜区高洲3-23-1 ペリエメディカルビル美浜3F

電話番号0120-787-318電話
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「歯の健康=全身の健康」が基本理念。歯科4院を地域に展開し、患者さんの健康をしっかりと支える

先生が理事長を務める医療法人として、こちらの本院に加えて3院、計4つの歯科医院を経営されていますね。

1991年に本院であるこの「海岸歯科室」を開業して以来、地域の人々のニーズに合わせ、いくつかの分院を増やしてきました。歯科医療というのは、長くその人の歯の健康を見守っていかねばなりませんから、究極の地域密着型サービスだというのが私の信条です。同一エリア内で展開したのはそのためでもあり、「子どもからお年寄り、忙しい働き盛り世代まで、この地域に暮らすあらゆる世代の人々にとって役立つ存在になりたい」という考えが根底にあります。

経営する4つの医院には、それぞれ独自のコンセプトを持たせました。しかし、私がもっとも大切にしたい2つ基本理念は共通しています。それは「歯の健康を守ることは、全身の健康を守ることである」ということと「常に患者さん第一主義であれ」ということです。

各院とも信頼のおけるスタッフに恵まれ、多くの患者さんにご利用いただいていますが、週末にはスタッフを集めて症例検討会を開き、「治療法の選択や処置が適切であったか」「患者さんにはご満足いただけたか」などを情報共有し、治療の質とサービスの向上に努めています。

基本理念「歯の健康は全身の健康を守ること」について、もう少し詳しくお聞かせください。

森本先生の写真

近年、「自分の歯でしっかり噛める」ということが、健康長寿につながると広く知られるようになってきました。厚生労働省や日本歯科医師会が推進している「8020」は、「80歳までに20本の自分の歯を残そう」という運動ですが、実際、8020達成者は非達成者よりもQOL(生活の質)を良好に保ち、社会活動意欲があるとの調査結果や、残っている歯の本数が多いほど寿命が長いという調査結果もあります。

さらに、「歯周病菌がさまざまな疾患の発症リスクに影響する」ことが判ってきています。歯周病菌の増加が悪影響を与える疾患は、糖尿病、心疾患、脳梗塞、誤嚥性肺炎、リウマチ、がん、骨粗しょう症、認知症などさまざまで、これから先研究が進むとさらに関連する疾患も増えると言われています。

つまり、歯の健康を守ることは全身の健康を守ることにつながるのは明らかな事実で、だからこそ私たち歯科医師はもちろん、すべてのスタッフがその自覚を持って患者さんに対応するべきだと感じています。

貴院では「8026」というスローガンも掲げられていますね。

はい。「8020運動」をさらに進めて、「80歳までに26本残そう」という意欲的な目標を掲げています。そして、その実現のために「できるだけ歯を削らない・抜かない治療」や「虫歯や歯周病の予防・定期メンテナンス」に注力しています。

従来の虫歯治療では虫歯の部分を削り、神経を抜いて、最終的には歯を抜くという過程を踏んでいました。ただ、歯を一本失うことは、連鎖的にすべての歯の健康に影響し、最終的には複数の歯を失うことに繋がることが少なくありません。当院では、できるだけ歯を抜いたり削ったりしないように、最新の技術と方法で歯の原型を残す治療の提供に努めています。

また、メンテナンス面では、PMTC (専門的な歯面洗浄)を定期的に受けていただくことを推奨しています。PMTCは、通常のブラッシングでは落とすことが難しい歯面に付着した歯石や、バイオフィルムと呼ばれる細菌のかたまりを、専用の器具や薬剤を使って除去する処置です。PMTCと毎日のお口のケアの組み合わせで、虫歯や歯周病のリスクを大きく下げることができます。さらに当院では、こうした予防・メンテナンスの考えを推し進めた、トータルヘルスプログラム(THP)を導入しています。

トータルヘルスプログラム(THP)についても詳しく教えてください。

森本先生の写真

口の中で増殖した歯周病菌などの口腔内細菌を大幅に減らし、さらにその治療を一定回数繰り返すことで、歯周病リスクの早期改善が見込める治療プログラムです。初回に、顕微鏡による細菌の種類や活動性の確認、口臭の原因となるガスの分析、唾液検査などで歯周病のリスク評価をおこない、検査結果を元に治療の回数や内容など、患者さん一人ひとりに合わせたプログラムで実施していきます。

THPは日本ではまだ保険適用が認められておらず、自費診療となりますが、それでも、口腔内細菌の増殖をリセットし、「一生涯を通じて自分の歯で生きる=全身の健康を守る」ための先進医療システムだと考えていて、トータルで見れば経済的にもとても価値の高い治療であると確信しています。歯科治療を予防医療にシフトさせ医療費削減に成功した北欧諸国の例に倣い、このTHPのような治療法を日本でも広めていくことは、私の大目標の1つになっています。

もう一つの基本理念「患者さん第一主義」について、貴院ではどのような取り組みをされていますか?

患者さんとのコミュニケーションを大切にし、その声にはよく耳を傾ける姿勢は、医療人として決して忘れてはいけないものだと思っています。

具体的な取り組みの一つとして「デンタルコーディネーター」というカウンセリングシステムがあります。専門スタッフを配置したカウンセリングルームを用意し、治療の内容や治療にかかる時間、費用のことなどを、できるだけわかりやすく説明しています。「患者さんにとって何がベストなのか」をこちらが一方的に押しつけるのではなく、治療される患者さん自身が理解し、納得いただいたうえで治療を進めることを重視しています。