大学病院等で高度な手術も扱ってきた膝関節のスペシャリストが、一般整形外科からスポーツ整形外科まで幅広い医療を提供
はじめに、佐藤先生が医師を志したきっかけと、開業までのご経歴をお聞かせください。
群馬大学医学部に進学し卒業後、同大学の整形外科教室に入局しました。その後、群馬中央総合病院、群馬大学医学部附属病院、公立富岡総合病院、深谷赤十字病院、伊勢崎市民病院、善衆会病院などに勤務し、その間に整形外科専門医の資格も取得し、2016年に当院の前身の「前原整形外科」を引き継ぎ、院長に就任しました。
勤務医時代は、主にどのような疾患を診療されてきたのでしょうか?
私は、整形外科の中でも「膝関節」を専門としており、スポーツによる外傷、加齢などによって起こる膝の半月板損傷や靭帯損傷、変形性膝関節症などの診療に携わってきました。治療としては、保存療法と呼ばれる薬物療法や運動療法のほか、小さな傷ですむ低侵襲の関節鏡下手術として前十字靭帯再建術、半月板手術、膝関節を人工物に置換する人工膝関節置換術、骨切り術などさまざまな経験を積んできております。
伊勢崎市民病院では整形医外科部長と要職にも就かれてきた佐藤先生が、開業医へと転身されたのには、なにかきっかけがあったのでしょうか?
実は、私としては開業医になることは、あまり考えていなかったのです。しかし、年齢を重ねれば、病院の中で求められる役割や立場も変わってきます。現場の第一線を後進に譲る時期も、いずれはやってきます。今、当院を手伝ってくれている妻からの、「10年後、医師としてどうありたいかを考えたほうがよい」という意見も重く受け止めまして、開業医として地域医療に取り組むことを決めました。その傍ら、現在も月2回、伊勢崎市民病院で外来を受け持ち、人工関節置換術などの手術にも携わっています。
2018年に「伊勢崎スポーツ整形外科医院」に名称変更されていますが、どのような理由からですか?
前院長の前原先生から医院を引き継いで1年半ほど経ちましたので、そろそろ自分のこだわりというのか、当院の得意とする分野を全面に打ち出したいと考えたのが名称変更の大きな理由です。医院名の発想は、ごくシンプルなんです。当院の所在地と“スポーツ整形外科”を扱うクリニックだと分かるように「伊勢崎スポーツ整形外科医院」に改称しました。
貴院には、とても広い屋外リハビリ施設が併設されていますね。
「スポーツ整形外科」を打ち出すからには、スポーツ障害やケガの診断・治療だけでなくリハビリテーションによって、アスリートや小学生からシニアのスポーツ愛好家の方々が競技に復帰できるまでをしっかりと支援していきたいと考え、面積約200平方メートル、フットサルコートくらいの広さの人工芝の屋外リハビリ施設を新設しました。競技動作に近い状態のアスレチック・リハビリテーション※2ができる施設だと自負しています。
※2スポーツ活動など、より高い活動レベルへ復帰するためのリハビリテーションのこと