腹痛等の消化器症状に加え、風邪や生活習慣病など幅広く診療。苦痛の少ない胃・大腸内視鏡検査で、病気の早期発見・早期治療にも努める
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?
内科と消化器内科を標榜していますので、受診される患者さんの主訴はとても幅広いですね。風邪やインフルエンザなどの感染症をはじめ、花粉症、咳、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の方も多く受診されています。消化器内科では、腹痛や便秘、下痢、胃痛といったお腹の症状を訴える方を中心に、胃・大腸内視鏡検査やピロリ菌検査等、各種検診を受診される方も多いです。
幅広い年代の方が受診されていますが、特に多いのは、50代〜70代くらいでしょうか。地域柄、80代、90代の患者さんもたくさん通院されています。
どのような診療が受けられるのか教えてください。
内科については、患者さんの訴えをよく聞き、必要に応じて検査を行い、薬物療法を中心に治療を行っています。糖尿病や高血圧症といった生活習慣病では、動脈硬化による合併症の発症や進行予防に努め、頸部超音波検査(頸動脈エコー検査)などを行いながら総合的に判断し、治療に取り組んでいます。それと同時に、患者さんとしっかりコミュニケーションを取りながら、お一人おひとりに合わせた食生活や運動習慣のアドバイスを行っています。
消化器内科についても同様に、患者さんのお話をよく聞き、必要に応じて検査を行います。例えば、腹痛を訴える患者さんには、ていねいな診察に加えて腹部超音波検査(腹部エコー検査)や上下部内視鏡検査などを併用することで、原因に基づいたより適切な治療ができるように心がけています。また、検診異常で精密検査を行う際にも腹部エコーや上下部内視鏡検査をしますが、病気の早期発見・早期治療につなげられるように、ていねいかつ慎重に検査を行っています。
五十川先生は消化器内視鏡のエキスパートでもありますが、どのような検査が受けられますか?
胃内視鏡検査では、径の細いスコープを使用した経口内視鏡による検査を実施しています。今後は、より患者さんの苦痛の軽減につながるよう鼻からスコープを挿入する経鼻内視鏡も導入し、どちらか選んでいただけるようにしたいと考えています。
大腸内視鏡検査については、ご要望に応じて鎮静剤を使用し、万が一、大腸ポリープが発見された場合は、予め同意をいただいた上で切除しています。ただし、より専門的な検査が必要な大腸ポリープが見つかった場合は、連携している医療機関をご紹介していますので、安心して受診していただければと思います。
胃・大腸内視鏡検査は、逆流性食道炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群などの食道や胃、大腸の病気を発見するのに欠かせません。とりわけ、胃がんや食道がん、大腸がんの早期発見や初期治療に大変有効ですので、これまで培ってきた知識や経験を活かし、病変を見落とすことのないよう努めています。
検査に伴う苦痛の軽減にも努められていると伺いました。
消化器内視鏡検査による苦痛の程度は、スコープを挿入する技術にかなり影響されますので、ていねいに、患者さんができるだけ苦痛を感じない操作を心がけています。
また、検査を受ける患者さんは、少なからず不安を感じていると思いますので、安心していただけるよう、積極的にお声をかけるようにしています。当院では、鎮静剤を使わなくても患者さんの身心への負担を減らせるような、ていねいな消化器内視鏡検査を目指しています。