熟練した技術で痛みの少ない内視鏡検査・治療を実施。医学的根拠に基づいた医療の実践で、安心して暮らせる街づくりに貢献
先生は、金沢医科大学医学部卒業後、和歌山県立医科大学附属病院の消化器外科学講座(現・外科学第2講座)へ入局されました。主にどのような症例を診てこられたのでしょうか?

また、がん治療では、腹腔鏡やロボットなどの内視鏡外科手術を専門とし、さまざまな症例に携わりながら手技を磨き、研鑽を重ねました。中央内視鏡部次長、消化器外科学講師も務めさせていただき、後進の育成にも関わるなど幅広い経験を積むことができたと思っています。
※1 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医 ※2 日本消化器外科学会消化器外科専門医
第一線で活躍されていた先生が開業を決意された理由を教えてください。
大学病院で多くのがん患者さんを治療してきましたが、どれだけ卓越した手術を行ったとしても残念ながら亡くなる方もいらっしゃいます。がんの早期発見は言うまでもなく重要で、「もっと早く内視鏡検査を受けていれば……」と思うことが多々ありました。50歳を過ぎて今後について考えたとき、生まれ育った射水市で「地域医療と高度先端医療がリンクした新しい医療を提供したい」という想いになり、開業を決意しました。
ここは、父が長年にわたり地域の方々の健康を支えてきた場所でもあります。地域医療のバトンを再びつなげるべく、2024年6月に「尾島クリニック」を新規開業しました。
どのような患者さんが多く来院されていますか?
当院は私のほかに、週1回、妹である、内科認定医※3、糖尿病専門医※4の土山奈央美医師が生活習慣病と甲状腺疾患を専門的に診療しています。さらに、隔週土曜日(第2、4土曜日)は弟で消化器外科専門医、消化器内視鏡専門医の尾島敏彦医師も診療に加わり、地域のかかりつけ医として幅広く対応しています。
※3 日本内科学会内科認定医 ※4 日本糖尿病学会糖尿病専門医


貴院で受けられる内視鏡検査について詳しく教えてください。

当院では「痛みが少なくスピーディーな検査」をモットーに、質の高い胃・大腸内視鏡検査の提供を目指しています。
胃の内視鏡検査は、通常の経口スコープ(カメラ)のほかに径の細い経鼻スコープが選択でき、検査時の吐き気を抑えることができます。患者さんの希望に合わせて鎮静剤を使用しますので、痛みを感じることなく楽に受けていただけます。また、胃カメラは予約なしでも検査可能です。
大腸内視鏡検査についても鎮静剤を使用し、患者さんの負担を軽減しながら正確で迅速な検査に努めています。「痛そう」「つらい」と思われる方もいるかもしれませんが、腸内の観察は15分程度で、患者さんが眠っている間に検査が終了しますのでリラックスして検査を受けていただければと思います。
検査で異常が見つかった場合、どのような治療が受けられるのでしょうか?
大腸内視鏡検査でポリープや早期のがんが見つかった場合は、患者さんの同意を得たうえでその場で切除しています。胃の内視鏡治療では、早期胃がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)や胃ろう造設術も行っています。
より専門的な検査や全身麻酔による手術が必要と判断した場合は、速やかに連携病院をご紹介します。手術治療の適応や詳細、術後治療のことなども時間をかけてていねいにご説明しますのでご安心ください。
痔の治療にも注力されていると伺いました。
痔で悩まれている患者さんは多く、当院ではいぼ痔(内痔核・外痔核)、切れ痔(裂肛)、あな痔(痔瘻)、肛門周囲膿瘍などを診療しています。なかでも、肛門の内側にできるいぼ痔の治療では、痔を切除せず痔核に薬を直接注射して痔を小さくする手術(4段階硬化療法ジオン注射)を行っています。そのほか、あな痔に対する痔瘻根治術や、切れ痔に対する肛門形成術、拡張術などの外科的治療も対応しています。
近年は切らない治療法も広がってきており、お一人おひとりに合わせた適切な治療をご提案しますので、気軽にご相談ください。
医療設備でこだわって導入されたものはありますか?

内視鏡検査はオリンパス社の高性能な内視鏡システムを採用し、拡大内視鏡や高解像度の画像を用いて小さな病変やわずかな変化も見逃さないように努めています。
検査機器では、がんだけでなく肺炎や気管支炎、胆嚢炎や虫垂炎といった良性疾患の早期発見にも優れたヘリカルCTを導入しました。消化器疾患には、急性腹症など緊急手術が必要となるものもあるため、CTによる精密な検査で的確な診断をつけるように心がけています。そのほか、レントゲン検査、超音波(エコー)検査、血液検査など、診断に必要な医療機器はひと通り揃えています。
日々の診療で心がけていることを教えていただけますか?

当院は「エビデンス(医学的根拠)に基づいた高度医療を患者さんに還元することで、安心して暮らせる街づくりに貢献する」を理念にしています。私は長年、大学病院でエビデンスに基づく医療を実践してきましたので、当院でも根拠に基づき、質の高い医療を提供することを第一に心がけています。
それから、患者さんのちょっとした変化や異常、特に「がん」は絶対に見逃さないように努めています。緊急度の高い患者さんや、がんが見つかった患者さんは、速やかに高次機能病院へつなげることが地域のクリニックとして大切な役割と考えています。
さいごに、読者へのメッセージをお願いします。

近年、大腸がんの患者さんが急増しており、大腸がんによる死亡者数は1年間に5万人を超えています。私もこれまで多くのがん手術をしてきましたし、検査では痔の奥にある大腸がんを何度も発見しました。大腸ポリープは、できるだけ早く発見し切除すれば大腸がんの発生率が低くなると証明されていますので、一人でも多くの方に内視鏡検査を受けていただきたいと思っています。
また、痔や肛門のトラブルも恥ずかしさから受診をためらう方がいますが、適切な診断と治療によって生活の質(QOL)が大きく変わりますので早めにご相談ください。内視鏡専門医としてこれまでに培った技術と経験を活かし、痛みの少ない内視鏡検査・治療をはじめ、適切な医療の提供を目指して尽力してまいります。気になる症状のある方は気軽にご来院ください。