医学的根拠に基づいた医療を実践し、安心して暮らせる街づくりに貢献したい
貴院では、一般外科や整形外科疾患の診療も受けられるのですね。

はい。先ほどもお話しましたが、近隣に外科医院がないため熱傷(やけど)に対する創処置や切傷の縫合、粉瘤や脂肪種などの切除は当院で対応しています。整形外科疾患に対しては、診療のほかにも院内にリハビリ室を設けました。低周波治療器、温熱医療機器、ウォーターベッド型マッサージ器などを揃え、多くの患者さんにご利用いただいています。
また、この地域は高齢の方も多いので、当院のすぐ近くに居宅介護支援事業所とデイサービスセンターを併設しています。診療と合わせて、往診、介護に関するご相談や手続き、リハビリテーション、レクリエーションなど、さまざまな面から地域医療に貢献したいと考えています。
日々の診療で心がけていることを教えていただけますか?
当院は「エビデンス(医学的根拠)に基づいた高度医療を患者さんに還元することで、安心して暮らせる街づくりに貢献する」を理念にしています。私は長年、大学病院でエビデンスに基づく医療を実践してきましたので、当院でも根拠に基づき、質の高い医療を提供することを第一に心がけています。
それから、患者さんのちょっとした変化や異常、特に「がん」は絶対に見逃さないように努めています。緊急度の高い患者さんや、がんが見つかった患者さんは、速やかに高次機能病院へつなげることが地域のクリニックとして大切な役割と考えています。
診療時間外は、どのようにお過ごしになっていますか?
勤務医の頃は後輩と「サウナ部」を結成していたくらいサウナ好きなんです。今も週3回以上は近くの入浴施設に通って汗を流していますね。サウナに関してはエビデンスがありませんが(笑)、水風呂に入っているときの爽快感が好きで日々の癒しになっています。あとは、学生時代にラグビー部だったので、ラグビーの試合を観たりしています。
さいごに、読者へのメッセージをお願いします。

近年、大腸がんの患者さんが急増しており、大腸がんによる死亡者数は1年間に5万人を超えています。私もこれまで多くのがん手術をしてきましたし、検査では痔の奥にある大腸がんを何度も発見しました。大腸ポリープは、できるだけ早く発見し切除すれば大腸がんの発生率が低くなると証明されていますので、一人でも多くの方に内視鏡検査を受けていただきたいと思っています。
また、痔や肛門のトラブルも恥ずかしさから受診をためらう方がいますが、適切な診断と治療によって生活の質(QOL)が大きく変わりますので早めにご相談ください。内視鏡専門医としてこれまでに培った技術と経験を活かし、痛みの少ない内視鏡検査・治療をはじめ、適切な医療の提供を目指して尽力してまいります。気になる症状のある方は気軽にご来院ください。