一般内科診療に加え、胃内視鏡検査や外科的処置に対応できるのが強み。介護施設も併設し、医療と介護の両面から地域住民を支える
どのような患者さんが多く来院されますか？
当院では外科から内科まで幅広く診療しており、年齢層も主訴もさまざまです。
外科領域ですと、腰や膝、首から肩にかけての痛みを訴える高齢の方が多いですね。電気治療などの物理療法やリハビリテーションで改善が期待できる場合もありますし、状態によってはヒアルロン酸の関節内注射やトリガーポイント注射も行っています。最近では、食事摂取が困難で点滴を行うのが困難な患者さんへの植込み型のCVポート挿入・管理も積極的に行うようにしています。
切り傷や熱傷などの一般外傷、捻挫・脱臼・骨折といったスポーツ外傷、イボや脂肪腫などの皮膚疾患の方などの患者さんもお見えになります。傷の縫合や脂肪腫の摘出など、当院で対応できる外科的手術の必要があれば院内で迅速にできるのも、外科医としての強みですね。
内科領域では、日常的によくみられる発熱や腹痛などの消化器疾患、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の患者さんが多いですね。さまざまな疾患や怪我に対して、レントゲン検査やエコー検査、血液検査など必要な検査を行い、迅速で正確な診断につなげています。
上部内視鏡検査（胃カメラ）にも対応されているそうですね。
はい。消化器外科で培った知見を活かし、胃の内視鏡検査にも対応しています。患者さんのご要望に応じて鎮静剤を使用し、苦痛に配慮した検査を実施しています。特に、経鼻の内視鏡検査は、内視鏡が舌のつけ根を通らず喉にも触れないので、経口の内視鏡検査に比べ検査時の吐き気や不快感が大幅に軽減でき、当院で検査を受けた方のほとんどが「口からの胃カメラに比べて楽だった」とおっしゃるほどです。
他にはどのような検査が受けられますか？
血管の固さと詰まり具合を測定し、動脈硬化の進行を調べる血圧脈波検査も行っています。両手首、両足首の血圧を同時に計測する数分の検査で、痛みはありません。
また、高齢の患者さんが骨折で寝たきりの状態に陥るといった深刻な状況を回避したいと考えており、腕を装置に置くだけで手軽に検査できる骨密度測定装置を導入し、骨粗しょう症の早期発見・治療にも積極的に取り組んでいます。
介護施設を併設されているとお聞きしました。
はい。当院の2階にデイサービスと居宅介護支援事業所を併設しています。医療と介護の密な連携を図り、一人ひとりの状態や家庭状況に合わせたきめ細やかなケアマネジメントを提供し、利用者さまにもご家族にも安心していただける医療体制を整えているのが特長です。デイサービス中は私も巡回するので、健康管理や体調について不安があればいつでも相談いただけますし、万が一急な体調の変化があっても迅速な対応が可能です。
当院では、患者さんのQOL（生活の質）の向上を第一に考えた治療とケアを目指し、悩みを抱える患者さんの訴えに耳を傾け、自立した生活を送ることができるようサポートしています。ご本人だけでなく、ご家族の心配、不安、負担をできるだけ軽減し、身近な相談役として介護の面でも地域医療を支えていきたいですね。
