更新日: 2023-06-09

基本情報

名称:
小内医院
診療科目:
内科, 糖尿病内科, 内分泌・代謝内科
住所:
〒 996-0035
山形県新庄市鉄砲町7-28

電話番号0233-22-2036電話
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遅れていた糖尿病診療を医療連携で底上げ。地域医療の窓口として全身のあらゆる疾患にも真摯に対応

院長に就任されて、最初にどのようなことに取り組まれたのでしょうか?

まずは、この地域の糖尿病診療を底上げしなければいけないと考えて、当院のスタッフ教育から始めました。血糖値を測る意義とか、糖尿病の治療法などです。そういったことを懇切丁寧に教えていくうちに、当院だけでなく、この新庄最上地域全体でこの知識を共有して取り組んでいかないと、糖尿病診療の底上げにつながらないと気づきました。
 
ちょうどその頃、山形県で糖尿病チーム医療の要となる「CDE-Yamagata(山形県糖尿病療養指導士)」が創設することとなり、私も参画しました。これを柱として、この地域で施設・職種を超えたメンバーによる「最上糖尿病連携研究会・チームいすいーっす!」を立ち上げました。

そういった活動で、どのような成果がみられますか?

私が戻ってくる前は、健診などで血糖値の異常を指摘されても受診先がなく、途方に暮れていた人も多かったようです。現在は、新庄病院から多くの糖尿病を有する方を紹介され、適切な治療で血糖値を管理できています。また、治療を進めていくうちに、チームで適宜話し合えるようになり、連携の輪が広がりました。糖尿病診療の成果も上がっていると感じています。

糖尿病について、貴院ではどのような診療が受けられるのでしょうか?

小内先生の写真

24時間血糖値測定やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の測定など、糖尿病診断に必要な基本的検査を当院で受けられるように体制を整えています。また合併症の有無の確認のために心電図、血圧脈波検査などを確認します。
 
糖尿病と診断された場合は、お一人おひとりの状態に合わせたオーダーメイドの治療と管理を行っています。たとえば、すでに腎症がある場合、薬物治療を進めながら腎臓に良い食事療法、運動療法を提案します。眼疾患「糖尿病性網膜症」がある場合は、眼科を紹介し、目の治療と同時並行で糖尿病治療を行っています。この地域に眼科クリニックが1軒しかなく、診察まで約1-2時間待ちという状況が続いているので、少し遠方にも範囲を広げてご紹介しております。

糖尿病に対する支援も充実させているそうですね。

血糖管理が難しい方のために「インスリンポンプ療法」を導入し、支援ツールとして、糖尿病について同病の方とグループで学び合う「糖尿病カンバセーション・マップ™(https://www.nittokyo.or.jp/modules/doctor/index.php?content_id=11)」や個々のレベルに合わせて学べる「糖尿病カードシステム(https://www.nittokyo.or.jp/modules/doctor/index.php?content_id=29)」の提供や、友の会「ブルースノー最上」も運営しています。糖尿病は、病気のことを正しく理解して、治療を継続することが重要です。ご家族や周りの仲間と一緒に治療に取り組んでもらえるように、私ができるかぎりのさまざまな支援を行っています。

貴院を受診するのは、糖尿病の患者さんが多いのでしょうか?

小内先生の写真

糖尿病患者さんは、半数くらいでしょうか。私は、総合内科専門医※3かつプライマリケア認定医でもあるので、もの忘れ、肥満、禁煙外来、栄養相談、花粉症などのアレルギー疾患、予防接種、新型コロナの後遺症など、何科を受診したらよいのかわからないような症状も含めて、幅広く対応しています。
※3 日本内科学会総合内科専門医

実際に、脳梗塞や心筋梗塞の疑いがある方もいれば、頭をぶつけて血を流しながら来られる方、腰痛を診察したら圧迫骨折だった方など本当にさまざまな方が受診されています。そのほかにも、皮膚科専門医が少ない地域ですので、湿疹やじんましんなどの皮膚疾患も診ますし、高齢者に多い巻き爪や肥厚爪などのフットケアも行っています。