治療満足度を高める「根本療法」を信念に、患者本位の全人的医療を実践
日々の診療で心がけていることはありますか?
患者さんが真の意味で医療に満足するのは、病気の原因がわかり、それが治ることだと考えています。ですから、患者さんすべてに、当院を受診したら「良くなった」という実感を持っていただけることを目指して診療にあたっています。そのためには、痛みやかゆみなど、あらわれている症状を軽くするだけの「対症療法」に甘んじるのではなく、なぜその症状があらわれるのか、病気の根本原因にアプローチする「根本療法」に取り組むことが大切だと考えています。
実際、20年も原因不明の咳に悩まされ、いろいろな医療機関を受診しても一向に良くならなかった患者さんが当院を受診され、原因が気管支喘息だとわかり適切な治療を行った結果、ものの数週間で咳が治まり、大変喜ばれたことがありました。このように、当院への受診が患者さんの健康増進につながるような診療を常に心がけています。
患者さん本位の医療を実践されているのですね。
私は、東北大学医学部名誉教授の佐々木英忠先生から、「全身のあらゆる病気を診療できるジェネラリストであるのと同時に、高い専門性も持ち合わせるスペシャリストであれ」と教えられてきました。そして、京都大学探索医療センター・外来化学療法部の恩師、福島雅典名誉教授からは、医師・研究者として学問的・精神学的スタンスをご教示いただきました。これらの教えを軸に、患者さん本位の全人的医療を実践しています。
ところで、待合室が広く、快適な院内ですね。
アットホームな雰囲気と、患者さんにとって居心地の良い空間づくりを意識しています。3階は、がん患者さん専用に60畳ほどの待合室を設け、ソファ席だけでなく、少し横になっていただける畳のスペースも設けています。2階の一般の患者さんの待合室は、座り心地が良く、疲れにくいソファを設置して、くつろげる空間になるよう工夫しました。さらに、発熱患者さんとの導線を分けて、新型コロナなどの感染症対策も徹底しています。
さらに、できるだけ待ち時間を短縮するためにインターネットからの診療予約や24時間体制の自動電話予約受け付けシステムも導入し、できる限り患者さんの事情に寄り添いながら、受診しやすい環境を整えています。
お忙しい日々だと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?
ほぼ週7日間仕事に没頭していますので、休日もほとんど自分の時間がありません。ただ、時間ができたら海外旅行がしたいですね。勤務医時代は、国際学会で年4回くらい海外に行っていたので、ハワイやギリシャ、パリなど、また旅行ができたらいいなと思っています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。
「診療時間が長く、受診しやすい」という当院の特長は、このまま維持していきたいと考えています。そして、がん診療については、保険診療だけでなく自由診療の治療も採り入れてほしいという要望をとても多くいただいているので、科学的根拠のあるものをしっかり見極めながら、患者さんのご要望に応えていきたいと考えています。また、オンライン診療の導入も推進していますので、治療方針に悩んだり困ったりしたら、気軽にご相談いただきたいですね。
困った症状が続いていて、他の医療機関を受診しても原因がわからないという場合は、ぜひ一度当院にご相談ください。あらゆる知識と経験に基づいて、原因の究明と治療に努めてまいります。