家族が安心して通える「ワンストップ診療」を目指し、生活習慣病や喘息、にきび、関節痛、大腸疾患など、全身のさまざまな病気に幅広く対応
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?

当院では、高橋院長の幅広い人脈を活かし、さまざまな専門分野の医師が診療にあたっていることから、患者さんの年齢層も主訴も多様です。
なかでも多く見られるのは、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の患者さんです。一方で、若年層ではにきびや湿疹といった皮膚トラブルで受診される方も多く、季節によっては風邪やインフルエンザ、花粉症など、急性の症状を訴える患者さんも数多く来院されます。
また、会社や自治体の健診で異常を指摘され、精密検査として胃や大腸の内視鏡検査を希望される方も少なくありません。そのほか、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった呼吸器疾患の患者さんも継続的に受診されています。
「家族のための医院」というコンセプトですが、具体的にどのような診療が受けられるのでしょうか?
当院は、ご家族皆さんの健康を一カ所でサポートできる“ワンストップのファミリークリニック”を目指し、内科・外科・呼吸器外科をはじめ、胃・大腸の内視鏡検査、皮膚科、整形外科、さらには訪問診療まで、年齢や症状を問わず、さまざまなニーズに応えられる診療体制を整えていることが特徴です。
診療は曜日ごとに各分野の専門医が担当しており、一般的な疾患はもちろん、禁煙外来や漢方治療、クローン病・潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患を専門に診る外来も設けています。また、整形外科では、かつてオリンピックのサッカー日本代表チームのドクターを務められた医師による診療日もあり、スポーツ外傷や関節の痛みなど専門的なご相談にも対応しています。
加藤先生ご自身が、特に力を入れている診療はありますか?

そうですね、やはり生活習慣病でしょうか。高血圧や糖尿病といった慢性疾患は、一度発症すると完治が難しく、長期的な管理が必要になります。そのため、定期的な検査を通じて状態を的確に把握し、結果に応じて薬の種類や用量を調整するとともに、食事や運動などの生活習慣へのアドバイスを重ねながら、良好なコントロールを目指しています。
ただ、薬が増えたり、治療内容が変わったりすることに抵抗を感じる方も少なくありません。特に糖尿病では、内服薬や生活習慣の見直しだけでは血糖値のコントロールが難しいケースもあり、インスリン注射などが必要になることがあります。しかし、「注射だけは避けたい」とおっしゃる患者さんは多く、そこで治療を止めてしまう方もいらっしゃいます。
けれども、糖尿病を放置すれば、網膜症による視力低下や腎機能障害といった深刻な合併症につながるリスクがあります。実際に、病院勤務時代には、そうした重症例を数多く診てきました。だからこそ、「もっと早く治療に向き合っていればよかった」と後悔される患者さんを少しでも減らしたいという思いがあります。診療では、そうした不安や葛藤に耳を傾けながら、治療の必要性や選択肢を丁寧にお伝えし、ご本人が納得したうえで前向きに取り組んでいただけるよう心がけています。
糖尿病のインスリン療法も貴院で受けられるのですね。
はい、当院でもインスリン療法を行っています。従来は1日1回以上のインスリン自己注射が一般的でしたが、近年では、週1回の注射で済むGLP-1受容体作動薬などの製剤も登場しており、患者さんの選択肢が広がっています。
インスリン注射に対しては、「痛そう」「怖い」といった心理的な抵抗を感じる方が多くいらっしゃいます。そうした中で、週1回の注射でコントロールできる製剤は、患者さんにとって大きな負担軽減となり、治療の継続につながるという意味でも、非常に画期的だと感じています。
当院では、インスリン療法を始める際には、まずは1日1回の自己注射からスタートすることが多いですが、患者さんの状態や生活スタイルに応じて、週1回のGLP-1受容体作動薬の導入も含めて柔軟に対応しています。医学の進歩にしっかりと歩調を合わせ、最新の治療法を適切に取り入れていくことも、私たち医師の努めだと思っています。