丁寧な説明をもとに、QOLを重視した心の通い合う医療を実践
日々の診療で特に心がけていることはありますか？
一点目は「丁寧にわかりやすく説明すること」ですね。病気やお薬の説明は、一度聞いたただけではよくわからないことも多いと思います。ですからできるだけ難しい専門用語は使わず、簡単な言葉で病気や症状を説明するように心がけています。また、鼻や喉の検査、めまいの眼振検査などは実際にモニターで患者さんにも状態を見てもらいながら実施しています。「言葉の説明よりも、画像を見たほうがずっとわかりやすい」とおっしゃる患者さんが多いですね。
二点目はQOL＝Quality of life（生活の質）を考えたうえでその方に合った治療方法を選択するということです。この考え方は私の専門分野である「頭頸部がん」の診療・研究を通して学びました。頭頸部には耳、鼻、喉、舌などの部位があり、「声を出す」「食事を味わう」「話を聴く」「匂いをかぐ」といった、人間が生きていく上で必要不可欠な機能が集中していますので、これらの部位の機能が低下すると、QOLが著しく低下してしまいます。ですから「病気を治すための治療」を進めるだけでは不十分で、「その人の生きがいや楽しみにしていること」とのバランスを考慮したうえで治療を組み立てていかなければなりません。
こうした経験を通して、その方の身体の状態だけでなく常に「その人らしい生活を送るためのサポートができているか」を考えながら患者さんに関わることの重要性を痛感しました。当院は幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいますので、常にこの視点を忘れないように意識しています。
お忙しい毎日だと思いますが、プライベートな時間はどのように過ごされていますか。
高校生、中学生、小学生と子どもが３人いますので、子どもの世話だけで時間があっという間に過ぎてしまいます（笑）。家族で揃って盛り上がるのはテレビでスポーツ観戦する時間です。特に子どもがサッカーをしている影響もあって、サッカーの試合を観ることが多いですね。高校サッカー・Jリーグ・ワールドカップと、いろいろな試合を観て楽しんでいますよ。
ご自身の子育ての経験を活かし、クリニックもお子さん連れで受診しやすいよう配慮されているそうですね。
そのとおりです。院内はバリアフリーですからベビーカーでそのままお入りいただけますし、おむつ交換台やキッズコーナーなども整っています。また、待ち時間を少しでも減らすためWeb診察受付システムも導入していますので、小さなお子さんも親御さんも安心して受診していただきたいと思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
「地域のかかりつけ医」として、お子さんからお年寄りまで誰もが「さかきばら耳鼻咽喉科に来て安心できた」と感じていただけるような通いやすいクリニックを目指しています。港北区だけではなく、白楽、大口など神奈川区からも通いやすい立地にありますので、耳・鼻・喉のことで少しでも心配や不安があったら気軽にご相談ください。